GW、急に決まった神奈川行き。
出発の2週間前。慌ててチケット確保にみどりの窓口走りました。
まさか開通して初年度に利用することになるとは!
普段の自分から考えられなくてびっくりしてます。
神奈川へは、大学の漆の教授だった先生の元へ行ってきました。
通いのお弟子さんがみんな出産・育児シーズン(先生の元で漆を続けてる人は女性が多い)に入ったらしく、「遊びにいらっしゃい」と先生から声かけてくださったのが発端。
いつも窓口になってくれてる「Yちゃん」と一緒に行ってきました。
先生は最近、旦那さんを亡くされ、その前も介護があったり個展もあったりと、とにかく大変だったんです。
私は仕事のゴタゴタがあったり…私が行っても何の力にもならない、そう思って葬儀に参加しなかったのですが。
今は行けば良かったな、と思ってます。
香典(送るまでもない金額…)や手紙をお送りするくらいしかできませんでした。
そんな先生からのお誘い。これに乗らないテはありません。
今はおひとり、息子さん夫婦も別で暮らす先生。
行けば何かしら役に立つはず。
久しぶりに見た先生はひとまわり細くなってました。
「5キロ太ったのよ!」
って!!どれだけ痩せてたんですか~~っ。
そんな話から始まった滞在。
聞けば、20日にまた東京で個展があるそう。
Yちゃん、きれいなお嬢様から一転、ジャージ姿で「手伝います」。
早速、これまた二週間前に利き手を痛めた先生のお手伝いで「拭き漆」の拭き取りを二人ですることに。
二人とも卒業して本当に久しぶりに漆に触る。
…これね、初心者は絶対やっちゃいけませんよ…( ̄ー ̄)
かぶれる成分ウルシオールで満ち満ちた生漆。
漆は揮発性があるので、触らなくとも空気中に舞うウルシオールでアレルギー反応を示す人がいますからね…。
案の定。
二人して久しぶりの「漆の洗礼」を受けました。
利き手をケガしても、スルスル、おしゃべりしながら進む先生の手。
二人で拭き取りしてるのに、追い越される。
大学時代に戻ったようで、なんだか嬉しくてたまらない。
なかなか進まない金継ぎの方法もレクチャーしてくださり、
漆作業に入る「とっかかり」どころか、「垣根」を簡単に取り払ってくださいました。
本音を言えば。
私はこの先生の漆の指導を受けたかった。
魔法のようにスルスル進む作業の速度は先生の経験なのはわかるけれど、先生の漆の扱いは教科書には載ってない。
でもさすがに恐れ多くて言えなかったです(^^;;
ちょっとずつ自分との付き合い方も見えてきて、漆に触って。
「漆した~いっ」
って気持ちがフル。
翌朝。
頭に浮かんだアイディアが止まらず、ぎんももよりも早く起きて、せっせとイメージ画を描いてました。
朝ごはん後も、二回目の拭き漆。
すると先生、「何か作っていきなさい」と、お菓子の楊枝作りが即始まる。
楊枝の素地作りに拭き漆一回まで。
ここは時空の狭間か!と突っ込みたくなる作業のスピードでした。
秋の連休にも行こうとYちゃんに話してましたが…。
ともかく。
漆シーズンが私に到来しました。
先生が来月富山に来訪するまでに楊枝仕上げなきゃだし、生漆買ったし…。
こんな、卒業して10年近くたって、しかも先生に背中押してもらえるなんて。
奇跡でした。
やっていいよ~っ。
って言われた感じ。
とにかく来月までの目標!先生にアドバイス受けられるようにまで何かしら形にして持っていきます。