昨夜はGTL125/1200APO屈折を使い、木星を見てみました。
コンディションですが、20時から2時間くらいまではシーイングは比較的良く、高度が高くなったふたご座の二重星カストルを高倍率でみると回折リングがしっかり確認できます。しかし空は霞んでいたようで木星面のコントラストは物足りない感じでした。そのような状況ですが、アイピースはXO5mm(240倍) Or6mm(200倍) Or7mm(170倍)を使って木星を見ると、自分の目では飛蚊症の影響を軽減できるOr6mm(200倍)とOr7mm(170倍)が良く見えました。空が霞んでいた影響かコントラストが低めの印象を受けましたが、2本のしま模様のディテールは口径相応に見えていましたし色収差も感じません。この後は22時を過ぎたあたりから霞みがなくなり透明度が上がってきたのですが、ここからシーイングが悪くなってしまったので23時過ぎに終了としました。この時間からちょうど大赤斑が見えてくるので少々残念でした。
画像は23時01分にGTL125/1200APO屈折にバローレンズと延長筒で拡大し、CCDカメラで動画撮影したものを処理したものです。大赤斑が昇ってきたころなのでシーイングが悪かったもののこの画像くらいは記録ができました。これからも好シーイングを狙ってGTL125/1200APOレビューをお届けできればと思います。(kon)
添付画像と同じものは弊社ホームページのギャラリーにあります。
http://gototelesco.co.jp/gallery3_planet.html
昨日は春めいた陽気となり、夕方になると上弦すぎの月が南の空に見えたので、GTL125/1200APOをマークX赤道儀にセットしてみました。当日はシーイング(気流)が良く、Or-18mm(67倍)で見るとシャープな月が目に飛び込んできます。さらに倍率をOr-10mm(120倍)、XO-5mm(240倍)と上げていくと月面の個々のクレーター・谷・山脈を楽しむことができます。この日は直線壁、アルザッケル・アルフォンスス・プトレマイオスの3クレーター、北側にはアルプス谷やプラトン(プラトー)が見え、125mmの口径もあるのでディテールが良くわかります。特にプラトンは筆者の目ではありますがクレーター内に3個小クレーターを確認することができました。
また、この日は五藤光学研究所からレンズ設計の担当者と研磨の担当者を呼んで見てもらいました。こうして実際に天体を見る機会というのはなかなかないもので、見れば性能確認ができますし、何より自分たちが関わった望遠鏡で天体を見るということは感動が大きいでしょう。筆者も関わっている方とこうした事について互いに共有できることを大切にしたいと思っています。
またデジタル一眼レフを取り付けて撮影した画像も掲載しましたので下記のリンクからアクセスしてください。眼視を意識した望遠鏡でPRしていますが撮影も十分楽しめます。
今後も筆者の独断はあるとは思いますが、GTL125/1200APOのレビューをブログを通じてできるだけお届けしたいと思っています。(kon)
このとき撮影した月画像(一番上に貼ってあります)
http://gototelesco.co.jp/gallery2_moon.html
あけましておめでとうございます。
2016年も五藤テレスコープと弊社ブログ「昇交点」をよろしくお願いいたします。
新年最初の記事ですが、川崎市にお住いの福田光伸様からGTL125/1200APO屈折のレビューをお送りいただきました。
福田様は8㎝EDアポ+マークX赤道儀・21㎝反射・StarCruise842など五藤光学・五藤テレスコープの機材をご愛用いただいており、川崎市にあるご自宅のベランダで観測をされています。数年前に月刊天文ガイドで自宅観測の様子が掲載されていますのでご存じの方もいるかも知れません。
GTL125/1200APOは夏の天文イベントで天体を見ていただく機会がないまま発売をしたこともあり、気にはしているが実際のところはどうなのだろうという声もあったのでこうしたユーザー様からレビューをご覧いただくことで少しでも参考になれば幸いです。
注目は、この鏡筒で星雲・銀河の直焦点撮影にもチャレンジされていることです。Fが暗く、しかも光害が激しい市街地でここまで撮影できることは筆者もびっくりしました。またBORGの対物レンズをレデューサーにして使う工夫も興味深いです。(この辺は合焦範囲のことがございますので、ユーザー様の工夫に委ねたいと思います。)詳しい内容は下記にリンクをしておきましたのでぜひご覧ください。
レビュー記事はこちら(PDFファイル形式)
http://gototelesco.co.jp/product_image/GTL125_1200APO_report.pdf
福田様にはこの場を借りて厚くお礼申し上げます。(kon)
画像上:福田様のベランダにおける望遠鏡設置の様子
画像下:GTL125/1200APOで撮影したオリオン座大星雲
五藤テレスコープ望遠鏡第二弾として発売した12.5㎝屈折GTL125/1200APO鏡筒ですが、天文誌の記事や9日の受付開始を受けて多くのお問合せやご用命をいただきありがとうございます。ブログも更新したかったのですが、ファーストロットの組立・検査・出荷に専念していたのでなかなか動けませんでした。一部のお客様には今だお待たせをさせている状況で恐縮ですが、1台ずつ検査・組立をしているのでご理解いただければ幸いです。
GTL125/1200APO鏡筒は前回販売したGTM100/1000APO鏡筒に続き筆者が企画いたしました。このクラスの鏡筒は主流となっているフォトビジュアル対応や海外製のコストパフォーマンスに優れた製品が割拠しており、望遠鏡に再参入したばかりの弊社が同じものを追いかけても少々厳しいと思いました。しかし、第一弾が双眼鏡StarCruise842であったことからも「本当に望遠鏡を出すのか」という声も結構あったので、できるだけ早く望遠鏡を投入してアピールをしないと支持が得られないと考えました。
光学系はGTM100/1000APO同様、GTL125/1200APOも「眼視」にウエイトを置きました。筆者は冷却CCDカメラやデジタル一眼レフで天体撮影はしますし、かつては天文誌にも投稿したりもしました。そういった中で眼が加齢で衰えないうちにどのくらい天体が見えるものかも楽しむようになってきた事が反映されているかも知れません(それによって望遠鏡も増えてしまいましたが・・・)。結局のところ隙間狙いみたいなコンセプトになってしまったかも知れませんが、このような望遠鏡も時にはあって良いのではないかという気持ちがありました。
また、ささやかなところですが、五藤製としては初の対物フード伸縮式を採用しました。対物キャップもGTM100/1000APO同様スナップフィット式で脱着しやすくし、対物レンズ第1面には撥水・防油コートをして清掃にも配慮しました。この辺は地味なところかも知れませんがかゆいところに手が届く部分でしょうか。
光学性能はクラスとしては長めの焦点距離にしことで、2枚玉EDアポとしては最善を尽くしたつもりです。この辺は筆者が語っても何なので本機を手に入れた際はぜひお確かめください。まだ若干の余裕がございますので本機にご興味がございましたらご検討いただければ幸いです。(kon)
今月発売の天文雑誌と弊社ホームページで12.5cm屈折GTL125/1200APO鏡筒についてご案内させていただきました。今回も限定数ではございますがご検討いただければ幸いです。(kon)