昇交点

五藤テレスコープ的天文夜話

10月13日の紫金山・アトラス彗星

2024-10-15 09:32:54 | 天体観測

西空で見えるようになった紫金山・アトラス彗星ですが、13日土曜日の夕方にようやくとらえることができました。
昼間にMX-HD赤道儀を原点復帰から南中付近の太陽・金星を導入しておおよそ極軸を合わせ、追尾を確認しなが修正しました。

太陽が沈み、暗くなるにつれて彗星がはっきり見えるようになりました。月明りと光害がある中でも7倍50㎜双眼鏡で4度近い尾を確認しました。撮影画像も尾は1コマ画像でもしっかり写っており、複数枚コンポジット処理でさらに明瞭になっています。

彗星はこれから徐々に暗くはなりますが、高度は上がってくるのと尾は伸びているのでしばらくは観測を楽しめそうです。

画像データ
2024年10月13日 18時07分から 露出4秒×20コマ ISO640
6㎝屈折(f=264㎜)ニコンD810A MX-HD赤道儀 で撮影・処理
場所 五藤光学研究所(東京都府中市)

 

 


12P ポンス・ブルックス彗星観測中

2024-03-29 08:47:11 | 天体観測

70年ぶりにポンス・ブルックス彗星(12P)が接近し、現在観測好機を迎えており尾が伸びている様子も各地で報告されています。

弊社も高知県高岡郡津野町にある星ふるヴィレッジTENGUに設置したリモート観測室(6㎝屈折 冷却CMOSカメラ MX-HD赤道儀)と府中市で観測を続けていますが、その様子は弊社X(旧ツイッター)にUPしていますのでご覧ください。特に星ふるヴィレッジTENGUのリモート観測室で撮影された画像は尾が変化する様子を継続的にとらえています。


五藤テレスコープのX(旧ツイッター)
https://twitter.com/GOTOtelescope


ポンス・ブルックス彗星について(アストロアーツの記事より)
https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/13254_ph240400


西村彗星(C/2023 P1)

2023-08-25 12:47:19 | 天体観測



8月13日明け方、天体観測家の西村栄男さんがふたご座で新天体を発見し、観測の結果新彗星であることが確認でき西村彗星(C/2023 P1)と命名されました。

25日早朝、天候が良かったので会社でMX-HD赤道儀に6㎝屈折と冷却CMOSカメラを取付けて西村彗星を狙ってみました。光害があるため相応の写りではありますが、ブルーグリーンに輝く西村彗星を捉えることができました。また日本の方が久しぶりに発見した彗星ということもあるので観測ができて幸いでした。

現在新天体の捜索は研究機関による自動化によって、アマチュアが発見できる可能性が減ってしまいましたが、そのような中で新彗星を発見したというのはまだまだアマチュアにもやれることがあるかなと思った次第です。

彗星画像について
2023年8月25日 03時30分~ MX-HD赤道儀 + 6cm屈折(f=264mm)  露出  20sec × 49枚

MX-HD赤道儀
http://gototelesco.co.jp/mxhd.html

弊社ツイッター(X)のつぶやき
https://twitter.com/GOTOtelescope/status/1694875868865425640

西村彗星について(国立天文台)
https://www.nao.ac.jp/news/blog/2023/20230823-comet-nishimura.html


M101銀河の超新星 SN2023ixf

2023-05-25 15:42:59 | 天体観測

5月19日、おおぐま座の銀河M101に超新星SN2023ixfが発見されました。
発見後の分光観測によって、この超新星は大質量星の重力崩壊によるII型超新星と確認されています。

発見後から増光しているとのことで弊社でも早速狙ってみました。

今回は都内と高知県高岡郡津野町「星ふるヴィレッジTENGU」に設置したMX-HD赤道儀(6㎝屈折・冷却CMOSカメラ)を使いました。都内は薄雲と光害に影響で銀河の描写は物足りませんが、超新星はすぐ分かるほど明るくなっていまました。(上の添付画像参照)

また津野町星ふるヴィレッジTENGUは四国カルストに位置し、良好な星空環境ということでM101銀河の腕部と超新星両方を短時間露光とスタック処理でとらえています。(記事と画像は下記ツイッターのリンク先からご覧ください。)

メシエ天体の銀河ということで距離も近いことからしばらくは観測を楽しめそうです。
ちなみに、M101銀河には2011年 SN2011feも出現していましたので、超新星捜索でも注目しておいた方が良さそうです。

アストロアーツの当該記事
https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/13040_sn2023ixf


五藤テレスコープのツイッター 
https://twitter.com/GOTOtelescope


11月8日 皆既月食と天王星食はいかがでしたでしょうか

2022-11-09 13:34:46 | 天体観測






11月8日の皆既月食と天王星食は好天に恵まれ、観測することができました。みなさまの方はいかがだったでしょうか。

昨夜は事務所前に6㎝屈折を載せたMX-HD赤道儀と20㎝シュミットカセグレンを用意し、皆既月食と天王星食を両方記録する計画を立てました。MX-HD赤道儀の方はアップデートで追加された「地球の影追尾機能」をはじめて使ってみました。

月食と天王星食という2つの現象が重なったことから慌ただしかったのですが、画像のように貴重な様子を記録することができました。

月食の経過画像はMX-HD赤道儀「地球の影追尾機能」で撮影した画像をそのまま比較明合成処理したものです。

ここで気がついたのは地球の影の形が対称でないことなのですが、これについてはTwitterの方で説明していますので、下記リンク先をご覧ください。

あと週末の「八ヶ岳星と自然フェスタ in こうみ」が近づいてきました。昨年に続き現地開催となりましたのでこの機会にぜひお越しいただければ幸いです。

地球の影について(Twitter)
https://twitter.com/GOTOtelescope/status/1590189402831347713

MX-HD赤道儀
http://gototelesco.co.jp/mxhd.html

八ヶ岳星と自然のフェスタ in こうみ (公式ページ)
https://www.hoshifeskoumi.com/