昇交点

五藤テレスコープ的天文夜話

小惑星2012 DA14の観測

2013-02-16 11:39:26 | 天体観測

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16日未明、地球に最接近した小惑星2012DA14を観測してみました。この小惑星は地球の静止衛星軌道よりも内側を通過すること、日本で明け方に観測できることで話題になってましたが、前日のロシアで起きた隕石落下もあって一緒にニュースで取り上げられるようになりました。

寒空の中ではありますが、貴重な現象ということで、スタッフそれぞれが機材をセットし、2012DA14の観測をおこないました。

筆者は一眼デジカメにズームレンズ(f=100mmに設定)で、社長の鈴木は天体望遠鏡の直焦点で撮影しましたので、画像にバリエーションが出たのではと思います。

なお、筆者の場合、口径6cm倍率18倍の屈折望遠鏡で眼視観測もしてましたが、まるで人工衛星が移動するような速さで小惑星が天空を移動している様子が楽しめました。望遠鏡コントローラーで思い切り望遠鏡を動かさなければ追いかけられない天体はそう滅多にないでしょう。

このような地球に接近する小惑星の観測はなかなか面白いことが分かったのでまたチャンスがあれば観測したいのですが、地球に衝突するのだけは勘弁ですね。(kon)

1枚目の画像:一眼デジカメ +カメラレンズで撮影・合成 撮影地:東京都立川市

2枚目の画像:28cmシュミットカセグレン望遠鏡による直焦点 撮影地:埼玉県入間市


アイソン彗星をとらえました

2013-02-12 10:59:21 | 天体観測

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11月から12月ごろ大彗星になると期待されているアイソン彗星ですが、現在ふたご座にあり、明るさは15等弱とのこと。眼視では厳しいですが、冷却CCDカメラを使えば何とか写るのではと思い、10日の夜12.5cm屈折望遠鏡に冷却CCDカメラを取付け5分露光を10枚分撮影して合成してみました。

彗星核に合わせて合成したので、彗星の移動によって恒星が動いていますがアイソン彗星の姿をとらえることに成功しました。アイソン彗星はまだ木星軌道付近と遠いにも関わらず、移動量が結構あることが分かります。

まだ存在だけ捉えた姿ですが、年末には腰を抜かすほど雄大な姿をぜひ見たいと期待しながら追いかけて行こうと思います。(kon)

画像:2月10日撮影のアイソン彗星


CP+2013

2013-02-04 13:44:38 | 星まつり・観測会・イベント

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先日、パシフィコ横浜で開催された撮影機材展示イベントCP+2013ですが、一般社団法人日本望遠鏡工業会の依頼で、弊社社長の鈴木が2月1日に「月を観察しよう。望遠鏡でたずねる月の名所めぐり」の講演をさせていただきました。画像はその様子ですが、金曜日という平日にも関わらず大勢の方にお立ち寄りいただき誠にありがとうございました。月は見るもよし、撮るもよしな天体なので今回の話を通じて月をより楽しんでいただける一助となれば幸いです。

また望遠鏡・双眼鏡・フィールドスコープの展示もいろいろ見てみましたが、去年の天文現象の効果もあるのか、一時期のような低迷から脱しつつある感じです。弊社も今回のCP+2013を通じてみなさまに提供できる製品を送り込めるようがんばりたいという思いが強くなりました。(kon)

画像:日本望遠鏡工業会ブースで講演中の鈴木