昇交点

五藤テレスコープ的天文夜話

星夜の逸品(『現代天文学事典』誕生秘話~現代天文学の一大体系の編纂を目指す~)

2014-03-26 16:40:38 | うんちく・小ネタ

GOTO投映応援サイトドームなび内のコラム「星夜の逸品」ですが、現在(『現代天文学事典』誕生秘話 ~現代天文学の一大体系の編纂を目指す~)の連載中です。今回は戦前より天文学者・物理学者として活躍していた荒木俊馬がテーマです。望遠鏡の話ではありませんが日本の天文学史を知るうえでは貴重な話題かと思いますのでぜひご覧ください。(kon)

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日本天文学会とジュニアセッション

2014-03-24 16:18:58 | うんちく・小ネタ

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先週、日本天文学会春季大会が三鷹市の国際基督教大学で開催されました。今回は会社から近いこと、昨年超新星SN2013gvを発見した先輩嶋さんの天体発見賞表彰式もあるのでこの機会に参加してきました。

会場では様々な分野の研究発表があり、若い研究者や学生の姿が目立ちました。何分先端分野の内容が多いので筆者のスキルでは難しいものばかりですが、雰囲気に触れるだけでも新鮮な感じがしました。

天体発見賞・天体発見功労賞・天文功労賞では10名の方が表彰を受け、嶋さんも昨年に続き超新星の発見で表彰されました。あらためておめでとうございます。

そして、筆者が特に見ておきたいと思っていたのが小学校~高校生によるジュニアセッションでした。今回で16回目を迎え参加校も増えてきたことから今回は2日に分かれました。発表はポスターセッションと口頭がありますが、ポスターセッション会場は多くの人が集まり熱気を感じ、口頭発表も1団体6分間しかない中、ほとんどの発表者が時間を超過せずに手際良く発表していく様子を見るとこの日のためにという気持ちがひしひしと伝わってきます。

質疑応答の時間は研究者からも鋭い質問もあり、中には発表した内容や手法についてまだ自分たちの物になっておらず回答に苦労したところもありましたが、この日の経験は後々必ず役立つものと思いました。

高校生までですからレベルもいろいろあるし、指導される先生の力もあってということもあるかも知れませんが、若い人で天文をやる人が減ったと嘆く望遠鏡業界は彼らの活動を実際に見ておく必要はあると感じました。以前もブログで書きましたが若い人はいるところにはいて、それに気がついていないだけかも知れません。

またデジタル関係の進歩・普及は彼らに天体観測を容易におこなうチャンスを与えてくれました。望遠鏡業界や関連メディアが天体撮影関係中心になっている風潮のある中ではとても興味深いところです。

以上のことからジュニアセッションを通じていろいろと考えさせられています。弊社としても彼らが学校を出てからも天文をライフワークとして続けられるようお手伝いできるものを考えていければという思いが募りました。(kon)

画像1:掲示された看板
画像2:受賞者の記念撮影
画像3:ジュニアセッション発表会場
画像4:ジュニアセッションポスターセッション


野鳥雑誌BIRDERにStarCruise842が紹介されました

2014-03-19 09:25:23 | 望遠鏡・双眼鏡

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今月発売の文一総合出版の野鳥雑誌 BIRDER4月号に双眼鏡StarCruise842のレビューが掲載されています。

天文業界ではおなじみの五藤ブランドですが、野鳥業界では無名に等しかったのでこの機会に記事を通じて紹介いただけたことはうれしいものです。内容はぜひBIRDERを読んでみてください。

なお、StarCruise842は現在在庫がございますのでバーダーのみなさまからもご用命をいただければ幸いです。(kon)

文一総合出版 BIRDERのサイト
http://www.birder.jp/


10cm屈折試作機で見る

2014-03-14 12:05:44 | 10cm屈折望遠鏡

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久しぶりのブログは何をネタにしようかと思ってみましたが、やはりこれしかないかなと思い綴ってみることにします。

先日弊社で発表した10cm屈折鏡筒 GTM100/1000APO(仮称)ですが、発表後からいろいろお問い合わせをいただき反響の大きさを改めて感じています。

さて、この望遠鏡の試作機は対物レンズが未コートながら既にできており、光学テストまではしていましたが冬季ということもあり実際に天体を見ることはしていませんでした。

幸い今週に入ってから春のような温かさになる日もあったので、実際に天体見てみることにしました。

昼は南中している太陽から、減光フィルターを装着して40倍で全景を見るとシーイングも良く、数か所の黒点群・白斑・粒状斑がはっきり見えました。低倍率でここまで見えるのですから感触は良さそうです。続いて黒点のアップをと思い、111倍で見るとさすがに大気による揺らぎがありますが、黒点群の細かい様子やひび割れたような白斑、粒状斑も良くわかりした。口径が10cmあると太陽観測もより楽しめそうです。

その後、夜を迎えたところで月齢10の月に鏡筒を向けました。56倍で全景を見るとまぶしいながらもシャープな月が目に飛び込んできます。月はこれまで何度も見ていますが全景を見るのが一番きれいです。しかし高倍率での見え方は確かめないといけないので200倍で月面を見ていきます。おなじみのクラビウス・コペルニクス・ティコをはじめとしたクレーターがシャープに目に飛び込んで来ます。

続いて木星も見ていきます。200倍で見ると大赤斑とその脇のディテールや縞模様のうねりが確認できました。木星になるとより大口径の方が観測には良いとは思いますが口径10cmで見る木星も捨てたものではありません。

最後にカペラを見たのですがこの時にはシーイングがやや悪化しちらつきは大きくなりましたが回折リングは見えています。恒星像についてはこれから条件は良くなると思うので引き続き確認するつもりですが所定の性能は出ているようでホッとしています。(kon)

画像上:GTM100/1000APO試作機
画像下:試作機とコンパクトデジカメで撮影した月