先日、発表しました「MX-HD」は、五藤ブランドとしては30数年ぶりとなる赤道儀であったためか、発表直後から国内外から大きな反響をいただきました。
その中でもピリオディックモーションについてさまざまな情報があるようなので、今回はその点についてお話ししてみたいと思います。
上の画像を参照ください。(クリックすると拡大します)
これは「MX-HD」試作機に、口径8㎝ F8.25 ED鏡筒を取付け、1.4倍テレコンバータとデジタル一眼レフカメラで記録した画像です。中心は同条件で撮影したM42にあるトラペジウムです。この背景の画像は、故意に極軸をずらし、天の赤道上の子午線付近を23分間の露出でとらえたもので、ピリオディックモーションがあるために、波を打ったような軌跡として星が写ります。
トラペジウムの星々の離角は判っているので、この画像から「MX-HD」試作機にどの程度のピリオディックモーションがあるのかを測定することができます。実際に測定してみたところ、ピリオディックモーションは約±6秒程。周期は8分弱という結果が得られました。ただし、この値が代表値というわけではなく、ウォームギヤを用いた赤道儀の場合と同じように、様々な条件によって変化します。この値をひとつの目安として、ご使用になる環境やシステム構築のヒントにしていただければ幸いです。(kon)
MX-HD赤道儀製品情報
http://gototelesco.co.jp/mxhd.html
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