昇交点

五藤テレスコープ的天文夜話

MX-HD赤道儀 8月1日より注文受付開始

2019-07-29 11:46:59 | 製品情報



MX-HD赤道儀ですが、8月1日(木)より注文受付を開始いたします。
(9月中旬出荷開始予定)

価格は ¥648,000円(送料込・消費税別)です。
※先着20台は当社オリジナルアリミゾマウント付属

予約受付 専用メール : yoyaku@gototelesco.co.jp FAX : 042-319-1609
(ご注文の際は お名前・郵便番号・ご住所・メールアドレス・電話番号をお知らせください)


また今週金曜日から長野県原村の八ヶ岳自然文化園で原村星まつりが開催されます。
今回はMX-HDを中心に展示・デモをおこなう予定でいます。ぜひ弊社ブースにお立ち寄りいただければ幸いです。

MX-HD赤道儀について (申し込み方法は冒頭に記載)
http://gototelesco.co.jp/mxhd.html

原村星まつりについて
http://www.lcv.ne.jp/~kasugahi/ebennto.htm


可能性を秘めたIoT赤道儀MX-HD

2019-07-10 13:43:36 | 製品情報

前回の記事につづいて、今回はMX-HDのさまざまな機能についてご紹介します。

MX-HDは、ハーモニックドライブの持つ利点を生かすために、いくつかの特徴的な機能を持たせています。

一つは、モーターの励磁をON/OFFすることで実現したスマートクランプ機能です。これまでの赤道儀のように、クランプを緩めて目的の天体を導入することができます。ハンドボックス操作だけで緩めたり締めたりできるので暗闇でクランプレバーを探す必要はありません。
スマートクランプと対になるのは原点復帰機能です。内蔵された原点センサにより本体の姿勢を非常に正確に検出でき、アライメントすることなく天体の導入が可能になります。この機能はロボット赤道儀として使う上では欠かせない機能です。

MX-HDには、ハンドボックスを接続するAUXポートと、ST-4互換のオードガイドポートの二つが用意されています。PCやタブレットにインストールした天文ソフトを介した制御には、内蔵するBluetoothやWiFiを用いて接続します。無線接続なので、もうUSBやシリアル接続の場合のようにケーブルの取り回しなどを気にする必要はありません。

もちろん、この無線接続による恩恵はそれだけにとどまりません。
内蔵するソフトウェアのアップデートも、ファイルをダウンロードすることなく、ハンドボックスからアップデートメニューを選択するだけです。あとは、MX-HDがすべて自動的に行ってくれます。

最後に「IoTクラウドモード」についてご紹介します。

IoTはInternet of Thingsの頭文字を取ったもので、インターネットを介していろいろなモノを動かすというコンセプトで考えられました。最近はさまざまな家電製品に実装されるようになっのでご存じの方も多いと思います。

MX-HDは「世界初のIoT赤道儀」として、インターネットを介してその機能を操作できるだけでなく、さまざまなIoTサービスとリンクしてお好きなインターフェースを使って赤道儀の操作あるいは制御が行えます。

CANP2019では、MX-HDをインターネットに接続しIoTクラウドモードによる自動導入などのデモを行いました。

IoTサービスによってスマートフォン上にグラフィカルに作られた仮想ハンドボックスからの操作だけでなく、他のサービスと連携させて、「クランプを締めて」、「原点復帰して」、「M31を導入して」となど話すだけでMX-HDを操作するデモを行いました。

現在これらの機能は、全てのメシエ天体、NGC天体、あるいは主な恒星について対応しており、現在も対象天体の拡張を進めています。

もちろん、こういったカタログデータを使った動作だけでなく、望遠鏡を指定角度だけ回転させる機能などもサポートしており、天体写真の撮影や、電子観望などで、対象の天体を中央に移動させたい時などに便利な機能も容易してあります。私たちは、音声を使った操作が単なるギミックではなく、地域での天体観望会や、グループで星空を楽しむシーンにおいて、とても有効なインターフェースになると考えています。また、天体撮影のシーンでも、効率的な操作を可能にしてくれるに違いありません。

「IoTクラウドモード」は、可能性を秘めた新しい機能です。使われる方のアイデア次第で、可能性は大きく広がっていきます。すなわち、私たちが考えついた、あらかじめ組み込んだ機能が全てではありません。ですから、みなさんが、思いついたアイデア、あるいは「こんな事できないか」というご意見をぜひ教えてください。私たちは、そのようなご意見をできる限り取り入れていきたいと考えています。

MX-HDには、これまでにない「使いやすい」「便利」「たのしい」を詰め込みました。さらに、使われる方の「使いやすい」「便利」「たのしい」を取り入れて、末永く使っていただける赤道儀としてまいります。ぜひご期待ください。

現在、MX-HDの発売は9月1日を予定しており、既に、いくつものお問い合わせをいただいていることから、8月より予約受付を開始すべく準備を進めていています。また、お問い合わせの多い価格につきましては、税別で65万円を切る価格を予定しております。

詳細につきましては、今後、本Blogあるいはホームページでお知らせいたします。

MX-HD赤道儀について
http://gototelesco.co.jp/mxhd.html

 




MX-HDのコンセプトと基本仕様について

2019-07-02 21:04:11 | 製品情報

先日のCANP2019で発表したMX-HD赤道儀についてですが、その内容を紹介いたします。

MX-HDは、五藤光学が「新しい時代に世に送り出す"MARK-X"」として

・美しいフォルム
・ユーザーが十分に満足できる機能
・将来にわたる拡張性

を持つことをコンセプトに開発がすすめられました。

MX-HDは、構造解析によって高剛性を維持しつつ軽量化を図り、MARK-Xと同じ同架重量(7.5kg)を余裕をもって確保しつつ本体重量をわずか4.2kgに抑えることに成功しています。そして、赤道儀本体に原点センサを内蔵することで、極軸合わせや自動導入が簡単におこなえます。

また、バランス軸側を汎用化できる構造とすることで、カメラや望遠鏡を取り付けるなど、"システム赤道儀"MARK-Xのようにユーザー自身で工夫し、オリジナルの赤道儀にする楽しさを持たせています。

駆動精度についても、約60Hzの恒星時駆動周波数によって、高倍率での観測や、写真撮影における正確な追尾を確保しつつ、最大1000倍速の高速導入で夜空を自在に駆け巡ることが可能です。PCやタブレットなどの天文シミュレーションソフトとの接続も、LX200互換の コマンドによって対応。MX-HD固有の機能だけがオリジナルコマンドとして拡張されています。

もちろん、接続はBluetoothあるいはWiFiによる無線接続で、国内だけでなく、主要各国の規格認証もされているので、海外でも安心して使用できます。

次回はMX-HDのIoT機能(赤道儀で世界初!)について紹介していく予定です。

MX-HD赤道儀について
http://gototelesco.co.jp/mxhd.html