天皇、皇后両陛下が来県した26日、橿原市の近鉄橿原神宮前駅周辺では約6700人(県発表)が出迎えた。天皇陛下が5月に即位して以来初めての来県。27日は初代天皇とされる神武天皇山陵に拝礼する。

 午後4時20分ごろ、天皇陛下と皇后陛下が近鉄の専用列車で近鉄橿原神宮前駅に降り立ち、荒井正吾知事らとあいさつを交わした。両陛下はその後、車で橿原市のホテル「THE KASHIHARA」に移動し、宿泊。駅からホテルまでの沿道でも大勢の人が横断幕を掲げたり、手を振ったりして歓迎した。

 日没後の午後6時半過ぎ、両陛下が宿泊するホテルが見える駅前広場に多くの人が集まり、即位を祝った。両陛下がホテルの一室から外に向かって提灯(ちょうちん)を左右に揺らすと、集まった人らも提灯や国旗を振って応え、万歳を繰り返した。

 橿原市の弓場曜子さんは長男(5)と長女(3)らを連れて参加。「少しでも子どもらの記憶に残ればと思って一緒に来ました。両陛下が提灯を振っているのを見て、国民の近くにいてくださると感じました。新しい時代がいい世の中になればと思います」と話した。