ご存知の方も多いと思いますが、クロノスイスを代表するモデル「オレア」。
意味は「美しきもの」。
一番の特徴はエナメル文字盤。
生産終了から数年経ち、SSモデルは国内に在庫無し。確か昨年?販売したSSのオレアレディが最後だったような…
オレア手巻きにはSSケース、SS/18KYGコンビ、18Kの仕様があったのですが、国内の流通はほぼステンレススチールケースであったのは間違いありません。
今回ご紹介するのは18KRG,手巻きです。ちなみに上のゴールドは18KYGですね。
文字盤には4種類あって、アラビア数字2、ローマン数字2。
今回のものは上には載っていない、12時が赤色のローマン数字です。
これです。
超古典的なデザインが逆に新鮮に感じてしまいます。
ケース径36.5mmと抜群で、文字盤のバランスも最高ですね。
針は勿論ブルースチール。ブレゲ針とよばれる種類ですね。
インデックスがアラビア数字だとスペード針になり細かな違いがあります。
Singns of the Times P.25より
上は貴重な資料で、エナメル文字盤の加工を6段階であらわしています。
エナメルを簡単に説明しますと、
1635年に発明されて以来、エナメル文字盤は常に手作業で作られてきました。摂氏1200℃に熱せられた窯の中で特殊なガラス質の物質が溶解することから始まります。その後、冷却「急冷」が続きます。その結果得られた粒に顔料と細かなエナメルパウダーが混ぜ合わされます。その一方でエナメル職人は、表面を綺麗にした金属のプレートの上に、刷毛塗りや、液体に浸したり、噴霧などによってエナメルのパウダーを滑らか、かつ均一に重ねなければなりません。その後、この金属プレートは摂氏800℃から900℃に保たれた特殊な窯の中で熱せられます。この作業段階で、エナメルはその時生じた表面張力が崩れ解けて流れ出すこともしばしばです。窯から取り出した時、かなり高いパーセンテージで不良品が発生してしまいます。これが、エナメル文字盤が他と比べ高価で、貴重であるということなのでしょう。 Signs of the Time P.24参考
リューズはというと、オニキスカボション。
現在ではほぼ女性モデルにしか見られません。
最後にムーブメント。
オレアには、オレア手巻き、オレア自動巻き、オレアレディの計3種類がありますが、ベースムーブメントはすべて違う会社のものです。
オレア手巻き⇒マーヴィン社 オレア自動巻き⇒エニカ社 オレアレディ⇒ETA社
このモデルに搭載されているのはキャリバーC.111。マーヴィン700がベースになっています。
マーヴィン700とは、1952年に開発され、1970年代にクォーツの台頭によって生産が打ち切られたものです。
これに仕上げ、改良を加えてケースに組み込んだのがクロノスイス社という事です。
Movement
C.111(Marvin700)
径:29.40mm
厚さ:3.30mm
石数:17
振動数:21,600毎時
パワーリザーブ:46時間
もっとこういう時計があってもいいのではないでしょうか。
OREA Hand-Wound(オレア手巻き)
CH1161R-CB
ケース材:18Kレッドゴールド
ケース径:36.5mm
防水性:30m
\1,512,000(税込)
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