忙中閑あり

日々のこと、ぽつぽつと綴っていきます‥

【俳句】梅の湯島天神

2016-02-19 | 日記

木曜日は 『 プレバト 』 の日! 

いつき組の云うところの  プレバト ナイト

Oh yeah ~  

 は

 「 梅の湯島天神 」   

 

‥さて 、早速 ‥

 

第5位 飛び立とう新たな世界let’s go (20点)

      飛び立とう新たな世界へ風光る

     下手な作詞家が書きそうな歌詞

     俳句って本人が思っていることに腹立たしさを憶えます  (夏)

     どこにも季語も無いし

      三段切れ = 一句が3つに切れリズム感が無くなる

     三段切れを回避

     真ん中の7は できるだけ7音にするのが鉄則

     だけど 「新たな世界」と入れる

     ‥ これぐらい目を瞑ろうっ

     下五に季語を入れりゃーいいだけ

     春の気持ちのいい季語

      風光る = 春の季語

        日光が照る中 そよ風が吹く様子

     let's go 新たな世界へ風光る  (二)

     同じでしょうが! この子連れて帰ってよ!  (夏)

 

第4位 札を釣る竿にも見える梅の枝 (40点)

      絵馬千枚釣るかに紅梅の枝は

     写真を見ている人は「札(ふだ)」だと分かる

     見ていない人は8割9割「札(ふだ)」と読めない

     「札(ふだ)」と読んでくれたとしても、釣る竿?

     映像を描写した気になって描写できていない句

     普通の5・7・5では 言葉・光景がハマっていかない

     上五(頭の5音)を1音字余りにする

     「札」が「絵馬」だと分かるようにする

     「ふだ」も「えま」も2文字!

     絵馬がどれぐらいあるかを先に

     何枚あるか知らないけれど、まぁ千枚ぐらい

     「千枚」 = たくさんある

     釣るかのように 「釣るかに」

     絵馬千枚釣るかに

     「竿にも見える」 ‥ 一番罪深いね

     「釣る」  竿

     「にも見える」  かに(かのように)

     色を入れてみる、紅梅の枝は

     ちょっと特殊な技

     上五を字余りで6文字にしてある

     「つるかにこうば、いのえだは」 12音

     残りの音数がきれいに入る

     発想は面白かったんだけど‥  (夏)

 

第3位 梅みては亡き祖母偲ぶ花の名に (53点)

      亡き祖母の名に梅の花香りけり

     「梅」とあれば「見る」は要らない

     「亡き」とあれば「偲ぶ」は要らない

     6音もムダがある

     この6音のムダを どうやって使って

     主役になるべき梅が ちゃんと見えてくるかが大事

     「梅」から始めるよりは 祖母への想いから始める

     「亡き祖母の名に」で「梅、花」

     これだけで最初の句と同じ情報が入っている

     あとは 梅の特徴、香り、「香りけり

     「の」と「香りけり」で節約した6音を使って

     新しい 嗅覚の情報を入れる  

       「亡き」と「偲ぶ」は重複

         17音で表現する俳句では

         意味やイメージが重複する言葉を使うのは文字数のムダ

         節約した6音に「梅の香り」のような

         嗅覚を呼び起こす情報を入れると

         より情緒のある一句に仕上がる

 

第2位 梅の香やすずなり絵馬に目をみはる (60点)

      梅の香やすずなりの絵馬風に鳴る

     この句の良いところは「梅の香

      や = 直前の言葉を強調・詠嘆する

     梅の特徴である香りを強調して カットが変わる

     そしていきなり「すずなり絵馬」という ちょっと面白い言葉

     「絵馬がこんなにもすずなりだ」という驚きを表現

     そうなった時に問題は ‥ 「目をみはる」 ‥ 言わずもがな

     映像化すると問題ない

     例えば、風が吹いてちょっと肌寒かった とするならば

     「すずなり絵馬風に鳴る」 音が出てくる

     「すずなり」  聴覚のイメージはある

     すずなりの絵馬が風で一斉にカッカッカッと鳴る

     これだけの描写が 最後の五音、下五でできる

       【五感】に訴える表現を

         すずなりの絵馬に驚き目をみはったと 感想を述べるより

         「風に鳴る」のような聴覚など五感を刺激する言葉にすると

         読者の想像力をかき立て より鮮やかな一句になる

 

第1位 絵馬結ぶ視線の先の紅梅よ (70点)

      絵馬結ぶ視線に紅梅の咲う

     ちゃんと映像を描けている

     それぞれの言葉がお互いを邪魔していない

     「絵馬結ぶ」 行動が出て来る

     「視線」 視線の誘導

     明るい「紅梅」の映像が出て来る

     流れが非常になだらか

     「~の先の」 説明臭くなっている

     「~に」 視線に何があるんだろう

     4音が節約できる

     咲きたいんでしょ?  (夏)

     咲きたいです!  (足)

     咲かせましょうよ!  (夏)

     「紅梅の咲う

      咲う = わらう

  

そして 、 今回も 特待生の昇格試験がっ!

ワンランク上の 厳しい査定に挑むのはっ!

特待生5級の FUJIWARA 藤本さんっ!

肩車子の鼻先に触れる梅

 かたぐるま子の鼻先に触れる梅

それぞれの言葉が 意味・イメージの上で

お互いを殺し合っていない、楽々クリア

言葉が出てくる順番もとても神経を使っている

「肩車」だけで2人の人物

「子の」で子どもの事がクローズアップ

「鼻先」さらにズームアップ

そのあとが 一番褒めないといけないところ

普通の人なら「香る」と言いたくなるが 言わない

「触れる」 何が触れるんだろう?と思ったところに

「梅」という季語が出てくる

「香る」がどこにも入っていないのに

季語「梅」が出てきた瞬間に 「鼻先」「触れる」

あぁ、そうか  梅が香り立っている

コツコツ努力した跡が見える

果たして 査定はっ ‥‥‥ ワンランク昇格ーっ! 

描写力が素晴らしい!

めっちゃ嬉しい ‥  (藤)

ちゃんと学んでるよ!あんた!  (夏)

ひとつだけ、ここから先に上がっていくために

「肩車」 漢字で書いても意味は同じだけど

平仮名で「かたぐるま」

どういう効果が生まれるかというと

「かたぐるま」は あくまでも背景

大事なのは「子」「鼻先」「触れる」「梅」

表記の上での効果

今日は先が旨いわ! 絶対!   (夏)

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