赤坂山の花5月
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キャンプ場を通り抜け、登山口へと登って行く。
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リフトの無い、緩やかなスキーゲレンデの上から
登山道が始まる。
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登山道に入ると、階段状の急斜面が待ち受けている。
この坂が結構長くてしんどい。
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階段が終わると、傾斜は緩やかになり
新緑が美しい森の中の散歩道だ。
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1時間弱であずまやのある広場に出る。
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見上げると、高圧鉄塔の向こうに頂上が見える。
この鉄塔、てっぺんが猫の耳みたいでカワイイ♪
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粟柄越えまで来ると、辺りは笹の生い茂る草原になる。
風が強くて歩きにくい。
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この道は古くから若狭と京を結ぶ街道であった為か、
峠には石仏が祀られている。
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頂上から琵琶湖の眺め
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頂上には方向盤と大きな岩
眺望はすこぶる良いが、風が強い。
頂上直下の風裏で早めの昼食。
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明王の禿(ハゲ)は岩が露出した崩壊地だ。
登山道は崩壊地を避けた北側の樹林帯に付いている。
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此処が禿(ハゲ)のてっぺんになるのだろうか…
見晴らしは良いがやっぱ風が強い。
赤坂山は綺麗な三角錐
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琵琶湖はちょっと霞んでいる。
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明王の禿から黒河峠に向かう道、
三国山の分岐の先に「アザラシ岩」なる地点がある。
多分この岩が「アザラシ岩」だと思う。
(他にそれらしい岩は無かった)
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黒河峠までの道も新緑がとても綺麗な
気持ちの良い山道だった。
花の数も多い。
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峠近くまで下りてくると、傾斜も緩やかで
道幅も広て歩きやすい。
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黒河林道は、途中から車両通行止め。
道が修復されそうな気配は何処にも無い。
道がえぐれた所や、水が流れて川みたいになっている所が
あるので、車の通行は不可能だ。
通行止めの手前には駐車スペースがあるが、
峠まではかなりの距離がある。
黒河峠からマキノのスキー場までは徒歩で約1時間半、
ちんたら歩くのも悪くない。
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観音平(山梨県北杜市)から登り始める。
駐車スペースは広いが、昨日までの雨にも拘わらず、
車は結構停まっていた。
近郊の人にとっては日帰り登山の山のようだが、
京都から遠路はるばるやって来た我々にとっては、
今年最初の大イベントだ。
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1時間ほどで見晴らしの良い雲海に到着。
ベンチもあって、ポカポカと暖かな日差しを浴びながら
景色を眺めてたら、ついつい長居してしまった。
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雲海から50分くらい登ると、急に水の流れが出現!
押手川に着いた。
此処で編笠山へ向うコースと、山頂は通らずに
青年小屋へ向うコースとに分かれる。
朝に聴いたラジオの天気予報によると、
昨日まで雨を降らせた低気圧は東に遠ざかったが、
上空には寒気が流れ込んでくるので、一旦晴れても
その後急な雨や雷に注意が必要との事だったので、
大事をとり、山頂は翌日に行く事にして、
巻き道から青年小屋を目指す。
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暫く行くと、雪道に…
所々凍っている。
登るにつれて残雪は多くなり、
小屋まであと5~6分のところで雹が降って来た。
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山小屋到着!
一旦荷物を置いて、西岳へ行こうと小屋を出たが、
ズボズボのクサレ雪に閉口し、
乙女の水まで行って引き返した。
無雪期ならば片道5~6分で行ける所を往復30分以上もかかった。
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小屋から見た編笠山
雹が降った後、一旦天気は回復した。
しかしこの数時間後、急に天気が崩れ
一晩中強風が吹き荒れる嵐になった。
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ビュウビュウと音をたてて吹き荒れる嵐の夜だったが
小屋の中では酒盛り…
結局寝床に入ったのは11時過ぎだった。
寝床に入ったが、吹き荒れる風でガタガタと音を立てる窓、
入り込むすきま風、時々建物もグラッと揺れる程の強風だ。
部屋の中なのに息が白くなる程の寒さで、なかなか寝付かれず、
結局2~3時間ウトウトした程度で朝食前に目が覚めた。
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翌日は晴天。
だが、風は強く小屋から頂上までの岩場の登りでは、
吹き飛ばされそうになる。
権現岳の頂上に目をやると、そこだけ雲の流れが異様に早い。
昨夜の宿泊者の中には、権現岳に行った人も多かった。
しかし、この時期の稜線歩きには、10本以上のアイゼンと
ピッケルは必須アイテムだ。
我々は6本爪のアイゼンとストック…(しかも1人1本)
しか持ってない。
昨夜の嵐で恐らく稜線は凍っている事だろう。
それに、家へ帰る時間の事を(高速道路の渋滞なども考慮に入れて)
考えると、やっぱ権現は無理。
潔く諦めた。
登りの岩場が終わった所から先は残雪。
昨日の嵐で雪は締り、凍っている所もあるのでアイゼンを付けた。
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南アルプスの眺め
山頂からの展望は素晴らしかった。
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権現岳とその向こうに見えるのが右から赤岳・横岳・阿弥陀岳だ。
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編笠山の標識にはエビのしっぽがびっしり付いていた。
下りは押手川付近まで残雪。
巻き道より傾斜は急なので、アイゼンはずっとつけたまま。
だったのだが、凍った斜面で滑って転んで手を突いた拍子に
雪に埋もれていた丸太に当たって突き指し、
右手の薬指は腫れあがり…そして曲がらなくなった。