登山口には広い駐車スペースがある。
その、一番下のところから釈迦岳の登山道が始まっている。
まずは小さな川を渡り、幾つかの水の無い小さな谷筋を越えて
ワンゲル道の尾根に取り付く。
主に尾根の北側の斜面を巻くように付けられた
登山道を登って行くのだが、
所々に岩場があって、斜度はキツイ。
1時間ちょっと登ったところに「大津ワンゲル道」の道標がある。
「難路」ってかいてある。
確かに難路だが、
登山道の周辺にはシャクナゲが多い。
きっと春に来たらキレイだ。
尾根に生えてる松の木だが、枯れてるのが多い。
松くい虫の仕業だろうか…
こんなキノコが生えてる松もあった。
松に生えてるけど、「松茸」じゃ無いよな…
尾根は次第に細くなり、傾斜も急になって
乗り越える岩場の数も増して来る。
殆ど垂直の岩場を乗り越える。
乗り越えたと思ったらまた現れる。
ロープと、岩と、気の根っこを頼りに
手足をフル稼働させて、よじ登る。
この登山道は、三点確保が必須科目だ。
岩場を越えると、今度はイワウチワの群落だ。
斜度は幾分緩やかになるが、それでも、まだキツイ。
頂上付近の木々は既に葉を落し、
冬に備えて、準備完了といった感じだった。
昼頃から晴れ間が出ると言ってた予報通りに
お天気は良くなった。
高気圧に覆われているんだろう…
風も無い。
今日のお昼ご飯は「天ぷらうどん」プラス温泉玉子
やっぱ寒い時は暖かいご飯が良い。
なので、重いけど、
うどんのパックとガスとストーブを担いだ。
生玉子は、万が一割れた時のリスクの事を考えて、
温泉玉子にした。
(別に玉子が無くても良いんだけど、
やっぱあった方が良い)
下山にはいくつかの道があるのだが、
即下ってしまうには勿体ない。
もう少し、山の雰囲気に浸っていたい。
時間も早いので、北比良峠に向けて、
緩やかな尾根道を行く事にした。
一旦下り、登り返す。大きなアンテナのある所が
カラ岳になる。
その後も幾つかのアップダアウンを繰り返し、
元比良ロッジのあったところまで来た。
琵琶湖からそそり立つ比良山系の山々では、
所々に琵琶湖の絶景を見る事が出来る。
スキー場だった所には草や木が生い茂り、
元の姿に還りつつある。
比良山系の山々は、スキー場があった頃には、
麓から架かるリフトやロープウェイのおかげで、
気軽に来れた山域だったが、
それらが無くなった今、格段に難易度は上がった。
行きか帰りか、どっちかを索道に頼れば
行動範囲も広く、疲労も少なかった。
トイレや山小屋、水場にも困らなかったが、
全部無くなった。
北比良峠まで来た。
ダケ道を下る手もあるが、
私は八雲ヶ原の森の景色が好きだ。
少し遠回りになるが、、
好きな方の道にしよう♪
八雲ヶ原から、沢沿いの緩やかな森を抜ける。
流れ込みが沢山あって、丸木橋を幾つも渡る。
山頂に近いこの辺りの流れは穏やかで、優しい。
少しだけ登り返すと、金糞峠に出る。
正面谷と(通称青ガレ)呼ばれる谷と稜線が出会う地点だ。
この谷は曲がる事なく、真っ直ぐに琵琶湖まで伸びる。
斜度は急で岩がゴロゴロした道だが、
比較的登りやすく、人気のコースでもある。
青ガレ
大きな岩が積み重なったところだ。
岩が崩れ、犠牲者が出た事もある。
慣れない人には歩きにくい道だが、
ペンキの印通り、左側(登りの時)を通るように
心がければ大丈夫だ。
振り返ると、所々に紅葉した木々が見える。
北比良峠からの登山道の出会い(大山口)まで下りて来た。
此処まで来れば終わった感満載なのだが、
登山口まで(車を止めたところ)の歩きが長い。
麓の方まで下りてくると、
まだ紅葉してないモミジもある。