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千葉の台風被害に気づかなかった日

2019年09月22日 | 社会のニュースを考える


東京新聞 2019年9月21日


ジャーナリスト堀潤さんのコラム「忖度しませんっ」より一部抜粋します。

  ・・・
私が被害の大きさに気づいたのは、10日午後3時40分に投稿されたツイッターの映像を見たときだった。
  ・・・
添付された映像には、津波や大地震にあったかのように破壊された街の様子が映し出されていた。
  ・・・
翌朝、あわてて鋸南町へ。屋根が吹き飛び、電柱が折れて電線が垂れ下がったまま。お年寄りが壁が崩れ落ちた家を見上げ、途方に暮れていた。台風一過で照りつける強い日差しを受け、皆汗だくだった。
「取材で東京から来ました」と声をかけると、「電話もテレビも通じない。情報はありませんか」と、駆け寄ってくる人もいた。漁港に行くと、停電で養殖のポンプが動かせず、10万匹ものタイやシマアジが死んでいた。
現場の窮状をいち早く伝えようと、SNSにあげようとしたが無理だった。ネットに通じない。後ろ髪を引かれる思いで、現場を離れ車で30分移動し、東京湾アクアラインの手前でようやく電波をつかまえた。




  

「目を向けるべきはSNSにあふれていた市民の窮状であり組閣情報ではなかった」・・マスコミに対しては、もうこれに尽きるって思った。心からそう思った。

千葉県知事の愚鈍さ、安倍政権の無責任・人任せ体質、東電の見切りの甘さ、など、マスコミ含めて、日本全体、千葉県の台風被害に誰も気づかず、どこかブラックボックスに入ってしまったような9月9日、そして10日だったと思う。

台風15号、大きな自然災害であるとともに、救援体制の遅れは、完全な人災だったのではないか、と思う。

被害の大きかった自治体、役所は、何をしていたのだろう。電話もネットも使えない。自分たちの家が被災したこともあるとは思う。
しかし、車で30分移動したら、電波が捕まるのだとしたら、なぜ、それをしなかったのだろう。
結果的に、長引く停電は、家庭だけでなく農・水産業にも被害を及ぼし、家屋損壊、酷暑と停電の中、熱中症でなくなった方、ブルーシート養生中に屋根から落ちて亡くなった方もいらした。

昨年の西日本豪雨の際も思ったのですが、直前の天気予報では、気象予報士さんたちは、皆、言葉を尽くして危険であること、被害の警鐘を鳴らしていた。
台風15号に関しても、特に豪雨と強風、直前まで穏やかでも、やってきたら世界が一変するような景色になる、と言っていたのを覚えている。

より激しさを増している気候変動の影響を鑑みて、政治家ならば自然災害への心構え、避難やその後の安否確認等は当然すべきものだと、私は単純に思っていた。
しかし、現実は全くそうじゃなかった。ここまで劣化した行政、そして政治に対して、絶望のようなものを覚えている。
彼らの想像力の欠如は、「楽観」とか「のんきさ」を超えて、「壊れている」「本質的に理解ができてない」という感じがするから。


たまたま千葉市長・熊谷俊人さんのツイートを見る機会が増えて、千葉市の対応に安心感を覚えたのは、市長の事務的でない心遣いと情報発信があったから。
なぜ、こういうことが、国や千葉県、他市町村では、できなかったのだろうか。
現場が暑い中、一生懸命作業されているのはわかるから、それは頭の下がることなのですが・・
でも、政治には、国民、県民、市民、町民を守ろうとする、リーダーの資質と発信力がとても大切なんだと改めて今回のことで思った。




このマスコミ側の人として、堀潤さんのこのツイートからようやく千葉の外側にも惨状が伝わってきた。
このことを教訓と受け止め、次からは、いかしてください。


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