こんにちは。毎週日曜日は、院長の自伝です。
松林の傾斜では、傾斜を利用して手製のソリで滑降を楽しむ。
松の大木を手製のストックで右に左に買わしながら滑走を行うのもスリル満点だ
土壁の段差を利用してジャンプし、何メートル飛んだかをはかる。勿論巻き尺な
んか無いのでジャンプ出来た場所に木ぎれを立てて置き、次の目標とするのだ。
又、雑木林の雑木には各種のツルが複雑に絡み合っている為に枝先に昇っても雑
木は折れない。
絡まる蔓を避けながら木の頂上までのぼり、軟らかな木の葉と蔓で出来た天然の
ベットに仰向けに寝そべって、真っ青な空を見上げる。風が吹いてくればフワリ
フワリと天然の揺り籠となり、じつに愉快だ。あちらこちらでさえずる野鳥の声。
上空では「ピーヒョロヒョロ」と羽を大きく水平に広げたトンビが旋回している。
その頃流行していた「トンビがくるりと輪をかいたホーイノホイ……」なんて歌を口ずさむ。
その優雅な飛行をのんびり眺めていると、南西の方向から飛行機の音が近づいて
来る。航空自衛隊浜松基地を飛び立ったゼット戦闘機による三機編隊の一糸乱れ
ぬ見事なアクロバット飛行にしばらく見とれる。
飛行演習が終わった後には真っ直ぐに、あるいは丸く、あるいはs字状に飛行機
雲が残り、やがて青い空に変わっていく。
ぼんやりと上空を見上げてすばらしいアクロバット飛行の余韻にしたっていると、
背中の右下では、沢を下る水のせせらぎ、さらに下の方では岩にぶつかる水の音や滝壷の水音。
風が吹いてくると、ふわふわと揺り籠の様で大自然を一人じめした感じで実に楽しかった。
その雑木林の根元は天然の補水庫と成り、少しずつ沢に水を注ぐ。
その沢が集まり、川となり海に注ぎ、また天に昇り、雨となる。
そして、再び山林を潤し生命に恵みを与える。
そんなのどかな山村に私は育てられた。
そんなのどかな山村に私は育てられた。
次週に続く
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