しなやかな血管を保つにはスイカやきゅうりがイイ?
血管の専門家に聞いた
【血管によい働きをする食材】とは
しなやかな血管を保つにはスイカやきゅうりがイイ?
血管の専門家に聞いた【血管によい働きをする食材】とは
硬い血管は、心臓、脳など体の大事な器官に
さまざまな健康トラブルを引き起こす原因となりますが、
しなやかな血管を保つために、効果的な食材はあるのでしょうか。
今回は、日本人の健康維持と増進を研究している
家光素行先生の著書『からだがやわらかくなると血管が強くなる』から、
「血管拡張物質」の分泌を促す食材についてご紹介します!
一酸化窒素の分泌は、食事からも促すことができる
個人差がありますが、血管は老化とともに徐々に衰えていき、
年齢と共に硬くなっていくことがわかっています。
命に関わる重大な疾患を引き起こしやすくなってしまいます。
血管の硬化を少しでも抑制し、しなやかな血管を保つためのカギは、
「血管拡張物質」の分泌を促すことだと家光先生。
たとえば血管拡張物質のひとつ、一酸化窒素「NO(エヌオー)」の分泌が増えることが、
柔軟な血管の維持につながるのだそうです。
「実は、NOの分泌は食事の面からも促すことができます。
そこに、深く関わってくる栄養素のひとつが、『シトルリン』です」(家光先生)
アミノ酸の一種「シトルリン」の働きとは?
「シトルリンとは、人体を構成する要素であるアミノ酸の一種なのですが、
NO産生の促進に関与し、動脈硬化の予防や緩和に働くことがわかっています」(家光先生)
つまり、NO産生を促進することでNOが分泌されるようになり、
血管の拡張を通じて、動脈硬化の予防につながるというわけですね。
スイカ、メロン、きゅうり……「シトルリン」を多く含む食材
家光先生によると、このシトルリンをとりわけ多く含んでいるのは、
スイカやメロン、きゅうり、冬瓜、ニガウリ、
ヘチマなどに代表されるウリ科の植物なのだそうです。
中でもスイカには100gあたり約180mgものシトルリンが含まれているなど、
血管によい働きが期待できる優秀食材。
果肉にはもちろん、皮にも多くのシトルリンが含まれているのだとか。
家光先生によると、アフリカ南部・カラハリ砂漠が原産地となっている野生のスイカは、
100gあたり420mgというシトルリンの含有量を誇るのだそうですよ。
ウリ科のほかの植物を見渡すと、100gにつきメロンは50mg、
にがうり2~16mg、きゅうり5~10mg程度とのことなので、
シトルリン含有量はスイカがずば抜けていることがわかりますね。