jurgen's Heurige Blog (ゆるげんのブログ)

I will, I will いっぱい足りないの切なくて
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アメリカ居すわり一人旅/群ようこ 角川書店

2006年10月30日 | 読書
この本も大昔に読んだはずなのだが、ほとんど内容を覚えていなかった。
ニューヨークが目的地だったことも忘れていた。
ずいぶん脳みそがとろけてしまったようだ……。

群ようこがアメリカへ旅立った時期は明記されていないが、
時代背景から推測すると1970年代半ばと思われる。
当時のマンハッタンは現在と違って治安が悪くかなり恐ろしかったはず。
自分が始めてニューヨークへ行ったのは1986年なので、
彼女の渡米から約10年後にあたるがやはり恐ろしかった。
タイムズスクエア周辺を歩くだけでもえらく緊張した。
ゴミだらけで人が多くてあやしげで新宿に似ていると思った。
が、街から発散される物騒なオーラは新宿の比ではなかった。
人気のない路地には一切近づかなかったし、地下鉄もバスも乗らなかった。
あのころは「ニューヨークの地下鉄に乗る=身包みはがれる」の公式が日本人の共通認識だった。
夜中はパトカーのサイレンがしょっちゅう鳴っていた。

というわけで、一人旅の群ようこがマンハッタンで過ごしたのはほんのわずかで、
ほとんどニュージャージーにいたのは身の危険を思えば正解だったのかもしれない。
ジュリアーニ前市長のおかげでずいぶん治安のよくなった今となっては、
非常にもったいない旅に映ってしまうのも無理ないが、
時代の違いを考慮すれば単純な比較はできない。
ただしアルバイトで貴重なアメリカ滞在3ヶ月のほとんどがつぶれてしまったのは、
もったいないなと思わずにはいられない。
もし、彼女が英語しゃべれる人だったら、また違った旅になっただろうし……。

おそらく彼女にとってのアメリカ旅行は、
いい思い出というよりは、
どちらかというとほろ苦いものになってしまったかもしれない。
大変身した今のニューヨークにぜひ行って欲しいと思った。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Paramus NJ (Kuro)
2006-11-01 14:12:18
この本は内の妻が読みましたが、同じような感想でしたね。ちなみに私の住んでいる町の隣町であるParamusに滞在していたようですよ。
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Unknown (ゆるげん)
2006-11-01 23:20:41
クロさん、こんにちは。
なるほど。
近くの地名が出てくるとビックリしますね。
今もこのあたりのバス停は電柱を白く塗ったものなのでしょうか。
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Unknown (Kuro)
2006-11-02 12:50:26
電柱ではないですね。鉄柱にNJ Transitというバスの看板と行き先リストがついています。日本ほど目立たないのではじめは戸惑いましたね。NJはバスが結構縦横無尽に走っているので、結構便利ですよ。
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Unknown (ゆるげん)
2006-11-03 22:02:32
なるほど。
30年も経てば変わりますよね。
情報ありがとうございました。
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