jurgen's Heurige Blog (ゆるげんのブログ)

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空気は読まない/鎌田 實

2011年03月06日 | 読書
鎌田先生の本を初めて読んだ。
『WILL』2010年11月号掲載の鎌田先生インタビューを読んだのがキッカケで、
この本に興味を持った。

---日本人は比較的、空気をよく読みます。
いや、読みすぎる傾向がある。

鎌田:空気を読みすぎれば、相手の顔色をうかがうことになって自分を出せない。
いろいろな人間がいていい。
そうやって空気を読んでばかりいたから、この国は弱くなってきたんじゃないかと思います。
だから、あえて「空気を読まない」。

グサっときましたね。
自分は将来の進路について毅然とした態度をなかなか打ち出すことができない。
なぜなら、自分は空気を読み過ぎてしまい、相手・まわりの顔色ばかりうかがっている。。ことに気がついた。
まわりはともかく、じゃあ、自分はどうなんだよ!?どうしたいんだよ!?
肝心な「自分の気持ち」をオモテに出すことができない。

実は今からちょうど1年前に会社を辞めるつもりだった。
しかし、当時は部下がまったく育っていなかったこともあって、
この状態で辞めるのは無責任だと思って結局辞めるのをひっこめてしまった。
あれから1年が経った。
部下にとっては自分が辞めなかったのは正解だったのかもしれないが、
自分にとってはストレスによる円形脱毛症を何年ぶりかで発症するほど、
いろんなプレッシャーや理不尽と戦わされた苦しい1年だった。。。
その部下は現在いい感じで育ってきたので、
そろそろわしが辞めても大丈夫、、、
っていうか自分が今の部署を引き継いだ時よりも、
はるかにたくさんの知識を得ているし、場数も踏んでいる。
もう彼女のことは心配しなくていいんじゃないかな。


空気の大きな圧力に負けないことが大事。
みんなが空気を読んでいると、小さな声が届かなくなる。
自分の心を殺さないことだ。
自分の言葉を閉じ込めないことだ。

空気を読んで、自分の心を檻に入れないことだ。
見えない空気に縛られないことだ。
ときに、空気は読めるけど読まないことがあっていいのだ。


ずうっと空気を読んで自分を殺してきたし、「自分の心の声」に耳をふさいでしまったこともあった。
たまにはわしだってKYになってもいいのではいだろうか。


ちなみに、この本には心温まるエピソードがたくさんつまっています。
涙ウルウルにされられたお話がいくつもあります。
特に『あるチェリストの「プラハの春」』のエピソードはヤバかったっす。

空気を読むことをよしとされる日本にあって、
天邪鬼に『空気を読まない』というタイトルはなかなかよいではないですか。
ちきりんさんの『ゆるく考えよう』に通じるモノがあります。
いろんな人がいていいし、いろんな生き方があってもいい。
「みんなと同じが安心」・「みんなと違うものは村八分・排除」
といった「みんな一緒の暴力」はもう卒業したほうがいい。
そうすれば日本はもっと住みやすい国になるし、
自殺者も減るんじゃないかな。



空気は読まない
鎌田 實
単行本: 288ページ
出版社: 集英社 (2010/2/26)
ISBN-10: 4087814351
ISBN-13: 978-4087814354
発売日: 2010/2/26


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