故人からのメッセージです
瀬戸内海の島で生まれ育ち、生涯を終えました
若かりし頃は、都会に出稼ぎに行ったこともあれど
親の居たこの島が、僕にとっての一番の場所でした
今は一人住まいになってしまっている、長年連れ添った妻へ
一緒になったこの年月、長いくもあり短くもあり
人並みな暮らしとまではいかなかったけど、いつも傍で共に働き支え合って生きた
わずかばかりだが、君がこれから生きていくのに必要な物を残せた、それだけは安堵している
島の暮らしには良い友もご近所さんもいるけれど、やはり一人は寂しくあろう
先祖の墓や俺たちが築いた土地、守ろうとしてくれるのはとても有り難い
が、子供の所に行きたくば、気にすることなく行ってもいいんだ
一番に考えることは君がしたいようにする、望むようにしてくれたらいい
働くだけ働いてきた、これからは少しは楽に生きてくれ
良い人生になったのも、君が共に歩んでくれたからだと思っている
俺と一緒で君も良い人生だったと思ってくれるだろうか、だといいが
これまで長い間、ありがとう
敬具
☆初めてお読み下さった方へ
このマーク内の紫文字は故人からのメッセージです
茶文字は私自身の言葉です