元外資系企業ITマネージャーの徒然なるままに

日々の所感を日記のつもりで記録

今日のジャズはパット・マルティーノ

2021-01-26 20:53:18 | ジャズ
今日のジャズはパット・マルティーノ、私にとっては彼の超絶技法からギターの神様のような存在。私もギターを弾くが、絶対に彼のように弾くには不可能だと思う。ジャズのお勧め本にはサックスやピアノ、トランペットの演奏者が多く、ギタリストはほとんど登場しないが、ギターを弾く私はやはり彼やウェス・モンゴメリ、ラリー・カールトンがとても好きでよく聴く。
さて1975年発売のアルバム「Footprints - EP」より「What Are You Doing the Rest of Your Life?」を聴いてみた。印象は彼らしくない、全然彼らしくなく、軽快なリズムを刻まないギター、哀愁を帯びた旋律で物悲しい。
タイトルを日本語に訳すと「残された人生を、どう生きるのだ?」(正式には「これからの人生」でJuJuも2018年のアルバムで歌っている)と、まるでタイトル通りで「人生に失敗した後の残りの人生をどう生きるか?もしくは、成功した人が全てを無くして引退し、その後の余りの人生をどう生きるか?」を問うているような、とても悲しくなるような曲である。
フランス人のミシェル・ルグランが作曲した曲であるからしょうがないかもしれないが、彼の代表曲である「シェルブールの雨傘」と比べても、あまりに暗く悲しい曲なのだ。なぜパットは、この曲をアルバムに入れたのだろうか?
この「Footprints – EP」に入っている他の曲はいかにもパットらしい軽快なリズムをギターが刻む、思わず膝でリズムを取る明るいジャズばかり。
それでも、この曲を今日聴いたのは、私ももうすぐ65歳となり、定年後の再雇用も終了し、引退生活に入るからだ。
さて本当に「残りの人生」をどう生きるか?まずは邦題のように「これからの人生」と前向きにとらえて考えてみようか?でも日本語訳も英語の歌詞も「これからの人生を私と過ごして」と願う甘ったるい歌なのだ。そうかそれで、パットは憂鬱なギター演奏にしたのだな。