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NHKマイルC(GI)回顧

2006-05-09 22:24:18 | 回顧
2006/05/07 2回 東京 6日目 雨(良)
11R サラ系3歳 NHKマイルC(G1) ○混 牡・牝○指(定量) 芝1600
【馬場状態】Aコース。良馬場だが、降雨のため上滑りする馬場。見た目では内がボコボコしているが、内は馬場の乾きが早く、外は湿った状態。枠順の差は大きい。

12.1 - 10.8 - 11.3 - 11.5 - 11.8 - 11.7 - 11.5 - 12.5
(34.2-35.7)(45.7-47.5)(57.5-59.0) 1:33,2

【展開】モエレフィールドがハナを叩くも、戦前の先行激化予想とは違ってスンナリの淀みない流れ。雨で湿ったため、内を通った馬しか勝負にならない状態。

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涙雨の府中。鞍上も驚く急激な成長で重賞未勝利馬ロジックがGI制覇を成し遂げた。2歳時は500㌔を越す馬体で体を持て余していたが、この日は488㌔と無駄肉を削いだ完璧な姿だった。道中は馬場の乾きが良い中団のインを追走。終始、ロスのない競馬。直線入り口では、例によって手応えが怪しくなるが、馬場のいい最内をジワジワと伸びる。残り50㍍地点で先頭へ躍り出て渋太く差し切った。上がり3ハロンは35秒0。これまで上がり34秒台前半の脚を使ったことがなかったように、切れる脚は使えない。雨で湿った馬場、淀み流れでラスト1ハロンが12秒5掛かったことも向いた。そして、何より完璧な誘導をした武豊騎手の手綱さばきが素晴らしかった。恵まれた感は否めない。1分33秒2は速い。今後は決め手強化が課題となる。

2着は本命視したファイングレイン。道中は懸念された口向きの悪さを見せるが、好発を決めてスッと好位へ。終始、内々の経済コースを通る完璧な競馬。直線でも逃げ馬が外へ膨れたことを逃さず、スッと最内を突く。一旦は先頭へ躍り出てそのまま粘り切るかと思われたが、最後に差されてしまった。楽に先行できるようにスピード能力は高い。今後はモタれ癖の解消と決め手強化。

3着はキンシャサノキセキ。道中はガッチリ抑えて中団を追走。終始、引っ張り切りの抜群の手応え。3~4角でライバルと見定めたフサイチリシャールを目標に外を通って動き出す。直線、残り2ハロン地点でビュッと加速。一気にFリシャールを捕らえると、そのまま押し切るかの勢い。だが、内、外と馬群が離れて一頭だけの状態に。そこから脚色が鈍って内2頭に先着を許してしまった。降雨の影響で馬場状態に差があったのも痛かった。ただ、直線入り口で示した脚は紛れもなくGI級のそれ。南半球産馬のハンデを全く感じさせなかった。何れは大きいタイトルを手にすることだろう。

4着のアポロノサトリは課題の発馬をクリア。道中は内枠を利して中団イン追走。終始、理想的な運びで脚を溜められると、直線で馬群を割って伸びる。だが、ラスト1ハロンで完全に脚が止まってしまった。この馬の切れ味を生かすには、やはりパンパンの良馬場でこそだろう。ベストは府中1400㍍か。

ドラゴンウェルズはスッと後方へ下げる。現状での力差を考慮しての作戦。その甲斐あって馬場の乾いている内目を通ることができた。脚を溜めた結果、最後にいい脚を繰り出して伸びた。鞍上の判断は正しかった。

圧倒的1番人気を背負ったフサイチリシャールは残念ながら結果を出せなかった。馬場を考えれば不利な大外枠発走。うまく発馬を決め手好位へ取り付く。3~4角で除々にポディションを上げて、直線では一旦抜け出すものの、そこまで。最後はバッタリ止まってしまった。本来のこの馬の実力を考えれば不可解。使い詰めのローテが影響したか。これではダービーは…

人気を分け合ったもう一頭、マイネルスケツツィは発馬で躓く。そこから仕掛けて好位を奪うも、そこで脚を使ってしまう。直線でも見せ場すら作れなかった。調教は軽めだった割に、前走で減った馬体が戻っていなかった。状態に問題があったのか。

アドマイヤカリブは中団馬群から勝負どころで動き出す横綱相撲を試みるも、直線での伸び脚は今ひとつだった。やはり距離に限界があるか。

ステキシンスケクンは発馬直後に無理にハナを奪うのではなく、内の馬を見ながら2番手へ控える。ここまでは予定通りだったろうが、如何せん馬がムキになって、モロに掛かってしまった。これでは勝負にならない。現状ではハナへ立ったほうがいいようだ。

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