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2022年は客観的な予想を心がけます。

マイルCS(GI)展望

2007-11-15 23:06:34 | 見解
カンパニー
前走の天皇賞秋3着は、仕上がりは良好だった。道中は6番枠からスッと後方に下げる。馬場の良いギリギリの所を選び、馬群のインで我慢。福永のスムーズな誘導で、直線もロスのない馬場の3分どころへ。だが、前のバルクが外へ膨れ、狙っていた外側の進路を諦め、その内側の進路を突くも、今度はバルクが内側へ切れ込む。仕方なく強引に手綱を引いて外へ誘導する。そこからピッチの利いた回転の速い脚捌きでグンと加速。残り1F地点では勝ち馬に迫るかの勢いだったが、ゴール100㍍手前で筒一杯となり、最後は突き放されて2着馬にも差された。少し2000㍍は長かった。前々走の関屋記念1着は、緩みない流れを後方のイン追走。4角から直線入り口にかけてスムーズに大外へ持ち出すと、ピッチの利いた回転の速いフットワークでグングン加速。一頭だけ離れる苦しい競馬だったが、上がり3F33秒3の切れ味で圧倒した。とにかく強かった。昨秋は精神面でのイラつきが見られたが、今季はそれも解消。心身ともに充実している。2000㍍の前走でゴール前失速。前々走で見せた決め手を生かすには、京都のマイルは申し分ない舞台だ。

アグネスアーク
前走の天皇賞秋2着は、腹が巻き上がっていたが、当日は増減なしの430㌔。バネの利いたトモが印象的だった。道中は中団馬群のなかを追走。直前の勝ち馬を見る形。スムーズな折り合いを見せ、4角で気合いを付けて直線へ。入り口でエイシンとシャドウの間にできた隙間を積極的に狙いに行く。それが功を奏し、坂上で鞍上の右ステッキが入ってグンと伸びる。だが、そこで内のエイシンデピュティに寄られ、外のシャドウゲイトと挟まれてしまう。完全にバランスを崩して本来なら戦意を喪失してしまうケース。だが、そこから立て直して根性の末脚を発揮。最後は頭を上げてジリ脚になりながらも、ゴール前でカンパニーを差した。430㌔台の小柄な馬体で、エンジンが掛かり出してから挟まれる大きな不利。それを克服してのものだけに勝負根性は対したものだ。前々走の毎日王冠は、道中、後方の外めを追走。速い流れでスムーズな折り合い。ちょうど勝ち馬の外。4角で内からエイシンデピュティに張られ、狙っていた進路を取れず大外へ回るロス。それでも、長くいい脚を使い、ゴール前100㍍のところで外へ膨れ気味になりながらも懸命の追い込みで2着に来た。430㌔の小柄な馬体だが、トモのバネはしっかり。決め手はGI級だ。逞しい勝負根性も売り。この中間は前走以上にフックラ。前走、1週前追い切りの後遺症は心配。

ダイワメジャー
前走の天皇賞・秋9着は、14番枠で内の速い馬を見ながら無理に行くことなく、好位の外めへ。年を重ねたことで昨年ほどの行きっぷりがない。手綱を押して好位を取りに行った。三分三厘でも下手に動くことなく直線へ。入り口でハミをかけ直し、良い感じでスッーと進出するも、そこで内から突進されて体勢を崩す大きな不利が。そこから懸命に左ステッキが入るも、今ひとつの伸び。ゴール前でAムーンと馬体を接触して完全に戦意を喪失した。力を出し切れなかった。前々走の毎日王冠3着は、残念ながら秋緒戦を飾ることができなかった。道中は緩みない流れを、インから好発を決めて4番手追走。無理に競りかけることなく余裕十分の追走。目標を前のコンゴウリキシオー一本に絞り、3角でジワッと差を詰める。3、4角中間で馬体を併せ、4角では抑え切れない手応えで抜き去る。直線の坂上でハミをかけ直し、仕掛けを開始。坂を上った残り300㍍地点では左ステッキ2発が注入される。だが、伸びるどころか外へ膨らんでしまい、反応が鈍い。そこから右→左→右と何度も手前を替え、必死の粘りを見せるも、最後は差し馬2頭に交わされてしまった。かなりの乱ペースを早めに追いかける形。いくらGI4勝馬とはいえ、休み明けでこの流れでは厳しかったか。休養前の宝塚記念12着は、16㌔減。前日入厩で阪神の出張馬房でイレ込み、デキが下降線だった。4走前の安田記念1着は、直前の攻めを強くしたために、下見どころでは少しテンションが高い。だが、レースへ行くと、コンゴウの作る平均ペースの流れを3番手のインで折り合いに専念。終始、抑え切れないくらいの行きっぷり。直線を向き、坂上で馬場の3分どころへ持ち出す。ノーステッキで鞍上が懸命に手綱をしごき、ジワリジワリと差を詰める。2着馬が想像以上に渋太かったが、ゴール前できっちり捕らえた。マイルを先行して34秒4の脚を使えているように、昨春より数段力を付けている。並んだら抜かせない勝負根性も健在だった。以前よりゲートをモッサリ出るようになり、テンに行けなくなっている。揉まれ弱いだけに、内枠に入ると辛い。鞍上は積極策を示唆。前走でバランスを崩した影響でこの中間は一週間、馬場入りを控えてきた。最終追いは動いたが、心配機能の面で心配。実績はNO.1。

スーパーホーネット
前走のスワンS1着は、プラス10㌔と前走から更に成長。下見どころで顎をグッと引き、抜群の気配。だが、レースではスプリント色の強い流れになり、道中は手綱を押しながら後方を追走。4角の下り坂で外めを通り、仕掛けを開始。直線で大外へ持ち出し、抜群の脚力で一完歩毎にグイグイ伸びる。ゴール前で計ったように差し切った。メンバー最速の上がり33秒9。決して楽な追走でないのに最後の決め手。急激な成長を遂げた。前々走のポートアイランドS1着は、6番枠から好発から楽な手応えのまま好位追走。直線でノーステッキのままグンと加速。坂下でステッキが入ると後続を突き放す。最後までその脚色は衰えることなく、上がり33秒8の切れで差し切った。とにかく今季はデキが充実。決め手の鋭さが増している。1ハロンの距離延長は歓迎だし、晴・雨兼用。相手強化でも楽しみ。

スズカフェニックス
前走のスプリンターズS9着は、馬インフルエンザの影響で帰厩が遅れ、仕上がり途上だった。道中も手綱に余裕がなく、追走に手一杯の感。抜群の手応えで進出した高松宮記念とは雲泥の差。直線でも全く反応がなかった。鞍上も「一度もハミを取らなかった」と。道悪も大きく影響した。休養前の安田記念5着は、電撃戦で攻めの競馬をした直後だけに折り合いに専念する形。だが、少しでも気を許せばガツンと行きそうな気配の道中。馬群が固まり終始、外めを通らされる。直線も大外へ持ち出さざるを得ず。かなりのロスがあったうえに、エアシェイディと馬体を接触する激しい攻防。それでも怯むことなく突き進む。長く脚を使い、一完歩毎に鋭く迫るも、平均ペースで内有利の馬場では厳しいものがあった。3走前の高松宮記念1着は、下見どころで外めを気分よく周回。デキの良さは明らかだった。道中は好発から馬場のいい外めを追走。馬場が重く、ペースも緩かったため追走に苦労することなく3角では早めにポディションを上げる意欲的な内容。4角でプリサイスマシーンに早々並びかけると、直線も大外を一頭だけ違う脚色で駆け抜け、決め手の鋭さを発揮して圧勝した。道中の追走を考えればマイルのほうが競馬はしやすいが、ただでさえ折り合いに不安のあるタイプ。前走でスプリント戦を使われた後だけに後方からの競馬になりそう。2開催の後半で外差し馬場になっているのは有り難い。決め手は現役屈指。

エイシンドーバー
前走の安田記念10着は、中団馬群からの追走。だが、馬群が固まったために動くに動けない展開。直線でも手綱をジッと持ったまま残り2Fを切った坂上でスパート。そこからジワジワと長く脚を使って追い込むも、位置取りの差も大きく影響して差し切れなかった。前々走の京王杯SC1着は、Mスケルツッィの作る緩みない流れを好位追走。直線を向いて逃げるスケルツィとの差はかなりなったが、力強い脚捌きで一完歩毎に迫り、長く脚を使って差し切った。33秒台の切れを要求される展開では辛いが、前半から淀みなく流れ、自身が34秒台半ばで差せる展開なら。久々でも坂路を中心に入念に乗り込まれ、動きも久々を感じさせない絶好のもの。ルメールの手綱捌きも注目。

ピンクカメオ
前走の秋華賞14着は、後方追走から4角でゴチャつく不利はあったものの、いかにも不満の残る内容だった。前々走のローズS4着は、抜群の気合い乗りと力強い後肢の踏み込みが印象的で、さすがはGI馬と思わせるものだった。道中は中団の外めを追走し、ジックリと脚をタメる。4角で除々に加速し、直線でスッと左手前に替える。そこから良い感じの脚力を見せたが、ラスト1ハロン手前で右手前に替えてからが案外の伸び脚。伸びずバテずだった。今春のNHKマイルC1着では、雨馬場で先行馬がいい位置を取ろうと、テンから激しい攻防が繰り広げられる展開を最後方追走。極力ロスを避け、外を通るのではなく最短距離を通る。直線でも他の差し馬が仕掛けても、尚もワンテンポ遅らせた仕掛け。満を持して大外へ持ち出すと、先行馬がバテたラスト100㍍のところを豪快に差し切った。鞍上の巧みなペース判断とコース取りも光ったが、自身も桜花賞時の栗東でのトレーニングが奏功し、動きが良化。馬体も絞れていた。牝馬離れした筋肉質のボディーを持ち、いかにも流れの速いマイルで活躍しそう。2ハロンの短縮は勿論、歓迎。上がりが掛かってほしい。

フサイチリシャール
前走のスワンS2着は、久々に福永とのコンビ。最終追いはDWで意欲的にやられた。道中は14番枠から内の馬を見ながら好位の外めを追走。集中した走りで迫力ある追走姿を久々に見た。4角でスッーと加速して入り口で内から寄られる不利はあったものの、力強いフットワークでグンと加速。少し内へモタれたが、最後までその脚色は衰えなかった。勝ち馬の決め手が凄すぎただけで、正攻法の競馬で強い内容だった。前々走のセントウルSは出負けして流れに乗れず、今季はチグハグな競馬が続いていた。ベストは1400㍍だが、速い流れを好位から押し切りたいタイプ。GIの激流は歓迎だ。前走は負けて強しの内容だし、引き続きパドックから集中した姿が見られれば面白い存在だ。

サクラメガワンダー
前走のカシオペアS1着は、緩みない流れを3番枠から手綱を押して好位追走。前半でそこそこ追走に脚を使ったものの、3角の上り坂で脚をタメる。4角でも引っ張り切りの手応え。直線で馬群を割ってあっさりと抜け出す。ラスト1Fは完全に一頭になったため、頭を上げてフワフワする。その分、思ったほど切れなかったが、着差以上に強かった。ハミに敏感なタイプで、2,3走前は小回りのコーナー4個の競馬で位置取りが厳しかった。不思議とペリエが乗るとスムーズに好位が取れる。ベストは4戦3勝の1800㍍だが、マイルでも前半を乗り切れれば。輸送の短い京都は歓迎。

ローエングリン
ここが引退レース。過去には天皇賞・秋で鞍上の暴走で馬が滅茶苦茶になった。その精神的ショックは大きく、その後のレースでは他馬が近寄ると戦意を喪失するケースが目立った。しかし、昨夏の関屋記念で出負けしたことがきっかけて控える脚質転換。道中で息を入れることを覚えた。スタートのセンスは現役NO.1。スプリンターズSで見せ場を作っただけに、ここも待機策で一発を。

コイウタ
前走の富士S8着は、スプリント後だけあって道中は折り合いに専念。自然と位置取りは後方になった。中団馬群から直線を向きスパート。だが、追ってからの反応が今ひとつで、ジリ脚。ゴール前は完全に伸び負けした。前々走のスプリンターズS11着は、スプリントの速い流れに戸惑うことなく好位追走。だが、肝心の追ってからの反応が全くなく、馬群に沈んでしまった。4走前のヴィクトリアM1着は、生涯最高のデキで大仕事をやってのけた。一週前に南Wで64秒0-11秒9を出し、最終追いでは坂路でピッチの利いた抜群の動きを披露。陣営もデキの良さに太鼓判を押し、自信を持っていた。道中はアサヒの作る平均ペースの流れを好位追走。前々走の敗因を胸に刻み、鞍上は慌てず脚をタメることに専念。直線で逃げ馬が馬場の4分どころを通る異様な雰囲気のなか、その内目のギリギリ馬場の良い所を通る。残り2ハロン手前で仕掛けを開始させると、一瞬の脚で先団へ。逃げ馬も11秒2と速い脚を使っていただけに捕らえるのは容易ではなかったが、残り100㍍のところで追い付き、突き放した。勝ち時計は1分32秒5。高速馬場を考えても優秀だし、残り400~200㍍のところでは10秒台の脚を使っている。テンも速かったし、最後の決め手は強烈だった。

ローレルゲレイロ
前走の富士S10着は、16番枠から好発を決めてスッと楽な感じで好位。だが、ペースの上がった4角での行きっぷりが今ひとつ。直線でも反応は鈍く、ゴール前100㍍では完全に戦意を喪失していた。頭の高い走法で、どうしてもゴール前で甘くなる。発馬とスピード力には長けたものがあるが。

マイネルシーガル
前走の富士S1着は、好発を決めて掛かったオレハ、シンボリがHペースを作る展開を3番手のイン追走。オレハが11秒2と加速した4角から直線入り口の残り3~2F間で、仕掛けて早めに追いかける展開。この間には坂も存在し、想像以上に苦しい競馬。坂を上りきった残り300㍍地点で先頭へ並びかけると、そこから完全に抜け出す。一頭だけになり、ソラを使ってもおかしくない場面だったが、鞍上の右ステッキに応え、最後まで集中した走りでラスト1Fを12秒0としっかり踏ん張り、押し切った。先行馬総崩れの流れでの勝利。強い。前々走の京成杯AH3着は、久々の一戦。5番枠から発馬直後に挟まれてリズムを崩す。その後は中団を追走し、三分三厘で前の馬群が固まったために馬6頭分、外を通らされる。直線でジワジワと立て直して追い込むも、全体的にロスの多い競馬で届かなかった。及第点の一戦だ。春先から馬体が成長。先行して押し切る体力が付いてきた。この中間もプールとWを併用。1週前に5ハロンから時計を出し、最終追いは長めから意欲的にやられてきた。楽しみな一戦だ。

キングストレイル
前走のスワンS6着は、8番枠から掛かり気味の追走。少しでも気を許せばガツンと行ってしまいそうな気配。3角手前で横の馬がフラついた煽りを受けて内に押し込められる苦しい競馬。結果として終始、馬場の悪いインを通らされ、直線でジリジリとしか伸び切れなかった。前々走のスプリンターズS4着は、発馬で行き脚がつかず。だが、後方から抑え切れない手応えでグングンと進出。4角では中団まで押し上げる。だが、大外枠発走だったため、かなりの大外を通らされる。直線で大外からジワリと追い上げるも、この馬場で外々を通らされたロスは想像以上に大きかった。3走前の京成杯AH1着は、2番枠から抑え切れない行きっぷりで好位のイン追走。終始、抜群の行きっぷり。他馬の手綱が激しく動いた4角でも抑えるのに苦労するほど。直線で瞬時の脚で抜け出すと、頭の高い走法で押し切った。とにかく強かった。抜群の行きっぷりと頭が高く、一瞬の爆発力で押し切るタイプ。GIの激流は歓迎だ。乗り難しいだけに、テン乗りの岩田がどう乗るか。





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2 コメント

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はじめまして☆ (のり)
2007-11-16 08:34:36
pastaさんありがとうございます!
いつもご覧頂いてありがとうございます♪
まる乗りはしないほうがいいです(笑)
マイルCSは難解ですねぇ…
ダイワメジャーの評価が大きなポイントになりそうです!
来週のジャパンCを含め、秋競馬の最盛期ですので楽しみましょう↑↑
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いつもお世話になっています (Pasta)
2007-11-16 04:13:06
はじめまして!
いつも予想の参考に
させていただいております。

天皇賞での
アドマイヤムーンの低評価や
エリザベスの
パンドラ対抗などは
さすがだと思いました!

さて、今週末は
難解なマイルCS。
個人的にまったく
わからないので
予想まる乗りするつもりです!

週末楽しみにしています☆★
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