TENNIS COACH DIARY

ハンサム木全のたわごとです

結果報告(148)

2005-08-10 01:15:30 | tennis
 夏休みも後半戦に突入しました。夏バテしてませんか?みなさん。

 ここ数年、夏の関東におけるトーナメント(関東、全日本に出ていない子たちがたくさん出場します)に変化がありました。多くのトーナメントが3セットマッチになってきたのです。1年前か2年前に東京ジュニアサーキットという大会が全試合3セットマッチに変わりました。それからですね、こういういい状況が立ち上がってきたのは。

 そのせいで、私の教え子も連日、試合の結果報告をしてきてくれますが、フルセットで勝ったり、負けたりの経験を積んだ子がけっこういます。とてもいいことです。教え子がフルセットで負けた時は電話での声が変わらないよう注意が必要です。「そうか、残念だったね」と口ではいいながら、心では「よしよし、いい経験を積ませてもらったなムフフ!」となっているわけですから。

 結果報告の電話口で、コーチが一方的に話さない様注意し、いろんな事を本人の口から聞き出すように、そしていろいろ考えるような質問を毎回します。すると、毎回少しずつしゃべる内容が変化というか進化してきます。

 たとえばある結果報告(去年でしたか?)
生徒:「コーチ負けました。8ゲームマッチで7ー6で勝っていて7ー7、7ー8、8ー8となってタイブレークの7ー9で負けました。」
コーチ:「それで、自分のマッチポイントはあったの?」
生徒:「(親に聞く声…ねえわたしのマッチポイントってあった?)ありました。」
コーチ:「それはいつで、何ポイントあったの?」
生徒:「(また親に聞いてから)タイブレークの6ー4と6ー5の時です。」
コーチ:「で、その2つのポイントではどんなプレーをやろうとしてどうなったの?」
生徒:「……うーん、憶えてません」
コーチ:「そうか、憶えてないという事は、この試合の一番大切な場面が巡ってきたことも、ひょっとして気が付いていないかも知れない。そして、そういう時こそ、自分の一番得意なプレーでこの1ポイントを絶対取ってやろうと思うわけだから、そのプレーが失敗したことを、選手は強烈に憶えているものだよ。そのへんが出来てなかったかもねー!」
(実はこれらの会話の前に親からこっそり電話があり、この2本のマッチポイントはぼーっとしてプレーに入り、どちらも簡単なミスをおかしたことを私は知っていたのでした!←テニスコーチはとってもズルイあるよ!!)

 しかし、次からはこの子の結果報告に変化が出てきました。マッチポイントで何をやるか考え、それがうまくいっただの、失敗しただの、だからそれをもっと練習したいだのという言葉が出るようになってくるわけです。

 このお話は、コーチが選手の試合を観にいってあげられなかった時の話です。コーチが選手の試合を観ていた時というのは、一方的にマシンガンのようにコーチの所見を言いまくることにならないよう注意が必要です。まず話や感想、気付いた事を聞いてあげること、そして言葉のキャッチボールが必要というのは上の話と同じです。試合後に子供と話をする親も同じ注意が必要です、いつもすばらしいなと感心するのは、こういう父母が時々いることです。

 写真は全日本ジュニアを観戦しに来ていて出会ったカイトくんです。たのもしいやつです。次にプレーを見れるのは10月でしょうかねー?楽しみです。
コメント (2)
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