お茶に興味があったり、「へうげもの(モーニングKC・講談社)」の世界が好きな人にはお勧めの
本です。稲田宋雁なる架空の人物による、時代を超えた茶会潜入記で、有名な茶人たちの饗宴が目
の前に繰り広げられる。稲田宋雁は高熱を発したことから、幽界と顕界を行き来する身となり、あ
らゆる茶会にいつの間にか、周囲にそれほど気を使わせることなく居るのである。何しろ最初が「
へうげもの」の佐介(古田織部)の登場に深く関わった人物・松永久秀の茶会だから楽しすぎる。
日本の古い茶会記には、茶会の様子が事細かく記載されているという。茶会に参加した人、道具類
の名称、伝来、具体的な有様等、その時の様子が知識を有する人には手に取るように分かるようだ。
小さい茶会から北野大茶湯のような一大イベントまで、網羅されているので本当に面白い。
そして著者の底流にある千利休に対する思いが本によく出ている。今の茶の精神にも触れ、千利休
を崇め奉ることに警鐘も鳴らしている。茶の湯の本質に触れることも出来た気がする。
仮想 茶会潜入記 谷晃 淡交社
本です。稲田宋雁なる架空の人物による、時代を超えた茶会潜入記で、有名な茶人たちの饗宴が目
の前に繰り広げられる。稲田宋雁は高熱を発したことから、幽界と顕界を行き来する身となり、あ
らゆる茶会にいつの間にか、周囲にそれほど気を使わせることなく居るのである。何しろ最初が「
へうげもの」の佐介(古田織部)の登場に深く関わった人物・松永久秀の茶会だから楽しすぎる。
日本の古い茶会記には、茶会の様子が事細かく記載されているという。茶会に参加した人、道具類
の名称、伝来、具体的な有様等、その時の様子が知識を有する人には手に取るように分かるようだ。
小さい茶会から北野大茶湯のような一大イベントまで、網羅されているので本当に面白い。
そして著者の底流にある千利休に対する思いが本によく出ている。今の茶の精神にも触れ、千利休
を崇め奉ることに警鐘も鳴らしている。茶の湯の本質に触れることも出来た気がする。
仮想 茶会潜入記 谷晃 淡交社