タイトルを見ただけで、ちょっとウルってきそうだった。中身はそんな感傷を吹き飛ばすような力強いメッ
セージにあふれるものだった。たった6歳で「移民」になった著者の日本での体験が生き生きと描かれてい
る本書は日本の移民に対する問題を改めて浮き彫りにして、私たちに考える機会を与えてくれる。著者の母
の「日本に住まわせてもらっているのだから、日本に迷惑をかけちゃダメ」という言葉は著者の日本での生
活に多大な影響を与えているし、言葉も通じず、近所とのコミュニケーションを取れない状況で、著者と家
族は精一杯生きていく。
イスラム教徒である著者の家族と日本での生活では様々な乖離があり、悩み、もがき、何とか折り合いをつ
けようとする姿に、これから沢山の外国人と付き合っていかなければいけない日本人に問題点を提起し、解
決への糸口を見せてくれる。
世界中で、そして日本で不寛容な精神が満ち溢れている。それでも共生が当たり前の世界になっていくし、
肌の色の違いや言葉の違い、生まれた環境の違いによって個性の違う人が大勢いる。そして近所に住むこと
が当然な世界になっていく、この本で外国人の容姿で日本人的感覚を持った人の気質をある程度理解出来る
と思う。勿論同じような外観でも、みんな違うということを認識し、尊重すべきだと考えさせる。平易な文
章であっという間に読めてしまう見事な本です。
ふるさとって呼んでもいいですか ナディ 大月書店
セージにあふれるものだった。たった6歳で「移民」になった著者の日本での体験が生き生きと描かれてい
る本書は日本の移民に対する問題を改めて浮き彫りにして、私たちに考える機会を与えてくれる。著者の母
の「日本に住まわせてもらっているのだから、日本に迷惑をかけちゃダメ」という言葉は著者の日本での生
活に多大な影響を与えているし、言葉も通じず、近所とのコミュニケーションを取れない状況で、著者と家
族は精一杯生きていく。
イスラム教徒である著者の家族と日本での生活では様々な乖離があり、悩み、もがき、何とか折り合いをつ
けようとする姿に、これから沢山の外国人と付き合っていかなければいけない日本人に問題点を提起し、解
決への糸口を見せてくれる。
世界中で、そして日本で不寛容な精神が満ち溢れている。それでも共生が当たり前の世界になっていくし、
肌の色の違いや言葉の違い、生まれた環境の違いによって個性の違う人が大勢いる。そして近所に住むこと
が当然な世界になっていく、この本で外国人の容姿で日本人的感覚を持った人の気質をある程度理解出来る
と思う。勿論同じような外観でも、みんな違うということを認識し、尊重すべきだと考えさせる。平易な文
章であっという間に読めてしまう見事な本です。
ふるさとって呼んでもいいですか ナディ 大月書店