本を出版するからには、その影響を考えておくべきだ。出来るだけ書き手はニュートラルな立場で
結果的に何か(誰か)をステレオタイプな印象付けに陥らせることは暗に慎むべきだ。「日本人は
何も知らない」とマウントした立ち位置から著者は、私は知っていると言いたいようだが、第5章
で「世界のイギリス王室を日本人は何も知らない」は、著者自身が直接取材したものではなく、何
処かで見た、若しくは読んだことが有る内容がほとんどだった。
左翼がという言葉が本書では2度ほど登場するが、おそらく日本人の左翼と呼ばれる人たちと著者が
マウントを取り合ったことが有るのだろう。そして著者が書いていることは、あくまで著者が見た一
つの断片でしかなく、それをして自身は知っていると断言することは危険だ。
著者はアメリカ、イギリスでの生活が長いようだが、周囲との軋轢は著者の日本人としての価値観で
すべてを推しはかろうとする姿勢にもある気がする。それが翻って著者の日本人礼賛に帰依すること
になっているようだが、あまりにも何々人(何処どこ人)と分ける必要性を私は感じない。
ある一定の人々を特定し、こんな人たちだとカテゴライズし、それを読者は知らないだろうと本書は
読んでいて、あまりいい気分になれない。日本人が世界で優れているのだという主張も受け入れがた
い(自虐ではない、優れているところもあると思っている)。情報はもっとフラットな状態で取りた
い。出版した会社も売れればいいという姿勢は反省した方がよい。
世界のニュースを日本人は何も知らない 谷本真由美 ワニブックス|PLUS|新書
結果的に何か(誰か)をステレオタイプな印象付けに陥らせることは暗に慎むべきだ。「日本人は
何も知らない」とマウントした立ち位置から著者は、私は知っていると言いたいようだが、第5章
で「世界のイギリス王室を日本人は何も知らない」は、著者自身が直接取材したものではなく、何
処かで見た、若しくは読んだことが有る内容がほとんどだった。
左翼がという言葉が本書では2度ほど登場するが、おそらく日本人の左翼と呼ばれる人たちと著者が
マウントを取り合ったことが有るのだろう。そして著者が書いていることは、あくまで著者が見た一
つの断片でしかなく、それをして自身は知っていると断言することは危険だ。
著者はアメリカ、イギリスでの生活が長いようだが、周囲との軋轢は著者の日本人としての価値観で
すべてを推しはかろうとする姿勢にもある気がする。それが翻って著者の日本人礼賛に帰依すること
になっているようだが、あまりにも何々人(何処どこ人)と分ける必要性を私は感じない。
ある一定の人々を特定し、こんな人たちだとカテゴライズし、それを読者は知らないだろうと本書は
読んでいて、あまりいい気分になれない。日本人が世界で優れているのだという主張も受け入れがた
い(自虐ではない、優れているところもあると思っている)。情報はもっとフラットな状態で取りた
い。出版した会社も売れればいいという姿勢は反省した方がよい。
世界のニュースを日本人は何も知らない 谷本真由美 ワニブックス|PLUS|新書