今の日本では貧しさに対してのイメージが湧きにくいと思う。私が幼少期から10代を過ごした1960年~70年
の日本には裕福な家庭もあったが、貧しさもあちこちで垣間見られた。我が家も兄弟が多く小学生の頃の記憶に
残っている。本作品の主人公の家庭もイメージしやすく、家庭環境は千差万別なのだと分かる。しかし自らピアノ
を教え、コンクールにも出場させながら、家族から離れることを拒絶する父親には強烈な違和感があった。才能が
あることを認めた時に全力で応援するのが当たり前と思っていたので、最後まで不思議だったが、映画化に当た
って実在した主人公の家族や関係者に取材をしていないようだ。納得。
それでも映画の出来はそれを凌駕するもので、オーストラリアの美しい風景と貧しい家庭の描写、音楽家として
の夢破れた父と息子の葛藤、息子の独立、主人公のピアニストとしての天才性が見事に描かれていた。特にピ
アノ演奏シーンは弾いているのがヘルフゴット自身ということもあり、リアルで素晴らしい。(監督の演出もある
のだろうがラフマニノフ・ピアノ協奏曲3番のシーンは刻み過ぎだ、音楽のよさが伝わらない)
天才の扱いが日本においては狭量すぎると常々思っている。天才に日常生活の常識まで求めるのは酷であろう、
天才だから常人と違う思考、性向があるのは当然で、それを受け入れられない日本では豊かな才能を育てるの
が難しい。映画「アマデウス」に登場するモーツァルトもそうだが、日本人は才能に対する確かな称賛と常識的な
ものを分けてみることが出来る寛容が欲しい。
の日本には裕福な家庭もあったが、貧しさもあちこちで垣間見られた。我が家も兄弟が多く小学生の頃の記憶に
残っている。本作品の主人公の家庭もイメージしやすく、家庭環境は千差万別なのだと分かる。しかし自らピアノ
を教え、コンクールにも出場させながら、家族から離れることを拒絶する父親には強烈な違和感があった。才能が
あることを認めた時に全力で応援するのが当たり前と思っていたので、最後まで不思議だったが、映画化に当た
って実在した主人公の家族や関係者に取材をしていないようだ。納得。
それでも映画の出来はそれを凌駕するもので、オーストラリアの美しい風景と貧しい家庭の描写、音楽家として
の夢破れた父と息子の葛藤、息子の独立、主人公のピアニストとしての天才性が見事に描かれていた。特にピ
アノ演奏シーンは弾いているのがヘルフゴット自身ということもあり、リアルで素晴らしい。(監督の演出もある
のだろうがラフマニノフ・ピアノ協奏曲3番のシーンは刻み過ぎだ、音楽のよさが伝わらない)
天才の扱いが日本においては狭量すぎると常々思っている。天才に日常生活の常識まで求めるのは酷であろう、
天才だから常人と違う思考、性向があるのは当然で、それを受け入れられない日本では豊かな才能を育てるの
が難しい。映画「アマデウス」に登場するモーツァルトもそうだが、日本人は才能に対する確かな称賛と常識的な
ものを分けてみることが出来る寛容が欲しい。
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