濱田岳は好きな俳優の一人です。濱田岳が向かったのはアメリカ、1861~65年に起こった南
北戦争の死者は約50万人、第二次世界大戦でのアメリカの死者数40万人を超えることに驚
きます。最初に訪れたのがミドルタウンでの南北戦争再現祭です。人々は当時の衣装を再現し
たものを身にまといそれぞれに楽しんでいますが、濱田は接近戦の再現シーンに恐ろしさを感
じます。
そして南北戦争では大きく儲けた実豪華たちがいます。次に訪ねたのが巨大な豪邸、あまりの
大きさに違和感を感じる濱田。その持ち主の二代目ウィリアム・バンダービルトは当時記者に
人々のために何かしないのか、と問われ「人々のために?自分たちのためじゃなく誰かのため
になんて、そんなバカバカしいことにはしない」と答えています。
そして濱田が立ったのは戦争で命を落とした兵士たちの広大な墓地。そこで「UNKOWN(わ
からない)」と書かれ埋め込まれた無数の石碑。接近戦で大砲の弾丸を受けバラバラになった
遺体の墓です。
そんな濱田が興味を抱いたのは鉄鋼王アンドリュー・カーネギーです。カーネギーは若くして
商才を発揮し、南北戦争で大きく儲け、さらにアメリカの軍備拡張を受け戦艦製造のために鉄
を供給し巨万の富を築きます。カーネギーの口癖は「金を稼ぐやつでは終わりたくない」でし
た。彼は図書館(2000か所)をあちこちに建て人々の利用を促します。後にオランダ・ハー
グに国際司法裁判所を設立し、世界中の国々の仲裁のために国際連盟に託します。カーネギー
ホールも平和活動利用に積極的でした。
濱田岳の飄々とした雰囲気と探求心、理不尽な出来事に時に熱く語るシーンの背景にアメリカ
の空の青さが目に沁みました。心に残る旅番組でした。(NHKーBS)
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