大阪出張の帰りに浅田次郎さんの『輪違屋糸里』を読み終えました。
浅田次郎さんの幕末・新撰組の話といえば、『壬生義士伝』が有名ですが、この『輪違屋糸里』も負けず劣らずの浅田さんらしい人情ものといいますか、泣かせる話ですね。
みなさん、ハローです。ホディです。
あまり気にしないで読んでいたら、この約半年の間に幕末ものは3冊目(他の2冊は『竜馬がゆく』、『男に生まれて 江戸鰹節商い始末』)でした。。。
どれも時代は同じ幕末とはいえ、それぞれ視点が異なる本でした。特にこの本は女性の目から見た新撰組という感じで、とても新鮮でした(笑)。
異なった視点から物事を見れるという意味でも、本ってやっぱり良いですね!
ちなみに登場人物は、NHKの大河ドラマの「新選組!」をずっと見ていたせいか、ついイメージがダブってしまいました・・・(映像が浮かんできます・・・)
特に佐藤浩市さんが演じた芹沢鴨。すっかりボクの頭の中では芹沢鴨=佐藤浩市さんになっていました。
島原の芸妓である糸里と土方歳三、菱屋のお梅と芹沢鴨・・・
さすが浅田さん、複雑な人間関係を上手く表現されています。
特にこの本の題名でもあり、主役の“糸里”
「だあれも恨むのやない。ご恩だけ、胸に刻め。」と芹沢鴨に殺された音羽太夫から教えられた糸里は、土方をはじめとした様々な人間関係に巻き込まれながら大人になっていきます。
一番印象に残った糸里と土方のやり取りです。
「幸せを欲するのに、分も糞もあるかい」
吐き棄てるように土方は言った。
「それは卑怯やおへんか。分も器もわきまえんと、ただ幸せになろうというのんは、楽をしようということどっしゃろ。わては――」
と言いかけて、糸里は思いがけずこみ上げた涙声を呑み下した。
「わては、たった十六年の間にも、恩や恨みをようけ蒙ってまいりましてん。恨みは水に流し、恩は岩に刻んで生きな、人間は人間らしう生きられへんいうことも、よう知ってます」
分も器もわきまえず、ただ幸せになろうというのは、楽をしようということ・・・
恩を岩に刻んで人間らしく生きる・・・
深い話ですね・・・
自分の器がどれほどのものか???
見極めてみたいと思いました。
また、糸里が詠った和歌が秀逸。
君がため 惜しからざらむ身なれども
咲くが誉や 五位の桜木
これも人生、これも人間らしく生きることなんでしょうね。
また、この本の著者の浅田次郎さんと輪違屋十代目当主の高橋利樹さんの対談が「文芸春秋のホームページ」に載っていました。良く分からない置屋の世界が少しだけ分かりました。先ほどの和歌の作者も。(笑)
http://www.bunshun.co.jp/pickup/asadaban/wachigaiya/wachigaiya01.htm
浅田次郎さんの幕末・新撰組の話といえば、『壬生義士伝』が有名ですが、この『輪違屋糸里』も負けず劣らずの浅田さんらしい人情ものといいますか、泣かせる話ですね。
みなさん、ハローです。ホディです。
あまり気にしないで読んでいたら、この約半年の間に幕末ものは3冊目(他の2冊は『竜馬がゆく』、『男に生まれて 江戸鰹節商い始末』)でした。。。
どれも時代は同じ幕末とはいえ、それぞれ視点が異なる本でした。特にこの本は女性の目から見た新撰組という感じで、とても新鮮でした(笑)。
異なった視点から物事を見れるという意味でも、本ってやっぱり良いですね!
ちなみに登場人物は、NHKの大河ドラマの「新選組!」をずっと見ていたせいか、ついイメージがダブってしまいました・・・(映像が浮かんできます・・・)
特に佐藤浩市さんが演じた芹沢鴨。すっかりボクの頭の中では芹沢鴨=佐藤浩市さんになっていました。
島原の芸妓である糸里と土方歳三、菱屋のお梅と芹沢鴨・・・
さすが浅田さん、複雑な人間関係を上手く表現されています。
特にこの本の題名でもあり、主役の“糸里”
「だあれも恨むのやない。ご恩だけ、胸に刻め。」と芹沢鴨に殺された音羽太夫から教えられた糸里は、土方をはじめとした様々な人間関係に巻き込まれながら大人になっていきます。
一番印象に残った糸里と土方のやり取りです。
「幸せを欲するのに、分も糞もあるかい」
吐き棄てるように土方は言った。
「それは卑怯やおへんか。分も器もわきまえんと、ただ幸せになろうというのんは、楽をしようということどっしゃろ。わては――」
と言いかけて、糸里は思いがけずこみ上げた涙声を呑み下した。
「わては、たった十六年の間にも、恩や恨みをようけ蒙ってまいりましてん。恨みは水に流し、恩は岩に刻んで生きな、人間は人間らしう生きられへんいうことも、よう知ってます」
分も器もわきまえず、ただ幸せになろうというのは、楽をしようということ・・・
恩を岩に刻んで人間らしく生きる・・・
深い話ですね・・・
自分の器がどれほどのものか???
見極めてみたいと思いました。
また、糸里が詠った和歌が秀逸。
君がため 惜しからざらむ身なれども
咲くが誉や 五位の桜木
これも人生、これも人間らしく生きることなんでしょうね。
また、この本の著者の浅田次郎さんと輪違屋十代目当主の高橋利樹さんの対談が「文芸春秋のホームページ」に載っていました。良く分からない置屋の世界が少しだけ分かりました。先ほどの和歌の作者も。(笑)
http://www.bunshun.co.jp/pickup/asadaban/wachigaiya/wachigaiya01.htm
自分磨きを怠っているボクも痛かったですネ。。。
苦も楽もひっくるめて人生、「♪人生 楽ありゃ苦もある」から人間らしいということでしょうか?
浅田次郎さんはほんと良いですね!どれも期待に違わず泣かせてくれます。
ボクも「蒼窮の昂」も読みましたよ。これも良かったですね~
ところで古い話題のようで恐縮ですが、わたしも浅田次郎さんは好きで何冊か読みました。ベスト3は上位から、「日輪の遺産」、「天切り松闇語り」、そして3位タイが「蒼穹の昴」と「きんぴか」でしょうか。
トムさんのブログから来ていただいたんですか。ボクもブログを始めてから、不思議な縁をよく感じています。考えていることや日常の生活は毎日会っている人より、ブログを読んでもらっている人のほうが分かり合っているようなそんな気にさえなります。
こちらこそよろしくお願いします。
早速、shibaさんのブログをうなずきながら読ませていただきました。最近始めたgooのRSSリーダに登録させていただきます。自己紹介にあった「目指すはロジカルなロマンティスト」っていいですね~。
ところで、浅田さんの本ですが、「日輪の遺産」は読んでいないんですよね。読みたい本はかなりの渋滞中ですが、今度読みたいと思います。