人身事故のため遅れますと 冷たい声のアナウンス響く
またかと嘆く誰かの舌打ち 伝言ゲームの様に繋がる
携帯電話の音そこここで うんうんそうそうまたアレだから
昨日のアレは片付けといてよ 判るトコまでで構わないから
迷惑だと若いサラリーマン まったくねと隣の可愛いコ
何処か他でやってくんないかな 言わないけど皆賛成して
けれどもその二人をうるさがる 抑え目の冷房がゆっくりと
彼らのイラつきに火を注いで 動きを止めた朝のラッシュアワー
中吊り広告には一攫千金 奇跡のパワーでさあ幸せ掴め
つり革両手でぶら下がったままで 雑誌の名前を頭にメモしてた
腕時計を何度も確かめてる 皆まるでダンスしてるみたい
ネジを巻いて動くおもちゃみたい 心なんて無くていいのかもな
お待たせしましたとアナウンスが 運行再開をそっと告げる
安堵の声が漏れるのを聞きつつ 夢の電車がまた滑り出して
通過した駅の窓越しに見つけた ビニールシートが隠してる誰かが
何処かのオフィスの鏡で見つめた 知った顔の様に笑って佇んだ
ホームに下りたらもう忘れるだろう 汚れた線路の上刻まれてた
見知らぬ誰かの小さなエピローグ 到着するのはそろそろだろうから
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