生温い雨が 夜の街路を まどろみの様に濡らす
酔いつぶれ 彷徨う 死霊のような僕
何処からか跳ねた 鈍い光りが くたびれた目を突っつく
目を覚ませ 無意味な 夜明かしは止めろと
古い映画のような だんまりの街 せめてもの雨も 細々と弱く
沈み絡まる記憶 散らばる日付 拾い上げるほど 昔にもならず
美しい歌になだめられて眠りたいわけじゃない
新しい日々が欲しいなんてまだ思ってもいない
雨がもう少し強くなればいいとか 風がもう少し寒くなればいいとか
伸びすぎた爪を気にするように今はそう思うだけ
暗すぎる夜のさざめきの中少しそう思うだけ
住所録の中 死んだ名前を なぞっては闇に捨てる
眠っては 目覚める 寸断の明け方
朦朧と騒ぐ 乾く鼓動が 網膜に影を残す
狂ってる 疲れて 哀しみもあやふや
何度も顔を洗い 自分を覘く 落ち窪んだ目と こけた頬笑い
誰を憎むでもない 悪意が溜まる 傷を負うほどに 明確でもない
新しい朝に鍵のかかる部屋で沈黙してる
窓を刺す光り眩しすぎて不自然な気さえする
君が居なくなって錆びついた時間が 水音すら跳ね返るこの部屋でただ
真実のようにフロアを満たし僕を閉じ込めるだけ
暗すぎる夜の感触を軋ませて植えつけるだけ
美しい歌になだめられて眠りたいわけじゃない
新しい日々が欲しいなんてまだ思ってもいない
新しい朝に鍵のかかる部屋で沈黙してる
窓を刺す光り眩しすぎて不自然な気さえする
記憶などない 明日などない
美しい歌になだめられて眠りたいわけじゃない
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