春日市白水大池公園 星の館

街中にある天文台で星空にとけ込もう

「薄明(はくめい)」。

2012年05月03日 | 星☆の雫
日が落ちて、空が夕焼け色から、濃紺の空へと変わっていく様子はとても綺麗ですよね。
私たち、星の館のスタッフにとっては、これから再開する星たちへの期待感がふくらむ時
でもあります。

太陽が沈んだり、昇ったりするときに空の明るさは刻一刻と変化しますが、この空の様相を
「薄明」と呼んだりします。今日はこの薄明についてちょっぴり。

薄明は空のうすあかりの様子ですが、その状態によって次の3つの段階に分類されます。
   
1つめは「市民薄明」。
または常用薄明とも呼ばれるこの段階は、日没後(日の出前)まもなく、空がまだ十分明るく、
街灯なしでも生活できる明るさに由来しています。
太陽が地平線下に近い状態で、太陽高度が地平線下~ -6度の範囲とされています。
    
2つめは「航海薄明」。
日没後(日の出前)、水平(地平)線と空の境界が見分けられる程度の明るさに由来します。
星をたよりに航海している船の印象と相まってとても素敵な響きです。
太陽高度が地平線下-6 ~ -12度の状態です。
   
そして3つ目は「天文薄明」。
明け方で表現すると、ほとんど真っ暗に近いですが、わずかに明るさを感じます。
太陽高度-12 ~ -18度の状態です。6等星は見えなくなりました。
   
にょろは、時に久住高原で夜通し星を観ることがありますが、「天文薄明」が始まった頃に
高原の鳥の啼き声を聞いてハッとすることがあります。「あっ、夜が明ける。もうこんな時間か」
みたいな。
この様に空の様相もイメージと結びつけて眺めてみるのも趣があります。

朝焼け、夕焼け。毎日繰り返されているはずのこの美しい空も、人工の光や高い建物が多い
都会では、中々感じにくいのが少し残念です。
    
・・・東雲、暁、航海薄明。
時には太陽より早起きしてみるのも良いかも知れません。

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にょろにょろ。

コメント
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