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「コンパクトデジカメ」でトライ。

2012年05月14日 | 星☆の雫
はい。にょろです。
前回、「写真撮ってもいいですか?」で書きましたように最近はデジタルカメラが普及
していることもあり、望遠鏡をのぞいたついでに写真を希望される方が増えています。
そこで今回は、コンパクトデジタルカメラで望遠鏡で見えている月や惑星を撮影する
ポイントを簡単に紹介したいと思います。

今回紹介する方法は、直接望遠鏡の接眼レンズ(眼で覗き込むところ)にカメラのレンズ
を近づけて(または押し付けて)撮影する方法です。眼の代わりにカメラをのぞかせる
イメージでわかりやすいですよね。
この方法は「コリメート法」と呼ばれます。
  

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Img_4328

では、「カメラ」と「撮影方法」の2つに分けて説明していくことにしましょう。

まず、デジカメについてです。
基本、どのメーカーのものでも問題ありませんが、次の3つが機能面でのポイントとなり
ます。

1.「マクロ」モードがあること
2.「ズーム」機能があること
3.「露出設定」ができること

今のコンパクトデジカメはまず間違いなく、標準でついている機能なので問題はない
でしょう。

1.は接眼レンズで結ばれた像は近いため、接写「マクロ」モードがあったほうがピントが
 合いやすいからです。特に設定しなくてもピントが合うのであれば必要ありません。
 被写体が暗く、オートフォーカスできない場合は、オートフォーカスをOFFにして、望遠鏡
 の方でピントを出しましょう。

2.これは重要です。コンパクトデジカメのレンズは広角レンズで、このままでは撮れる像も
 小さくなります。ここでズームを使用することで、像を大きく拡大することができます。

3.露出は基本、カメラまかせでOKです。しかし上手くいかない場合は、液晶画面に映る明るさを
 見て、適正な露出に変えられた方がベターでしょう。
   
デジカメについてはほぼ問題ないものと思われます。
  

次に撮影方法です。
これがちょっと難しいかもしれません。ポイントは次の3つです。

1.カメラのレンズを接眼レンズに近づける(のぞかせる)
 接眼レンズの中心とカメラレンズの中心を一直線に合わせることがポイントです。
 つまり光軸を合わせるということです。
 これができれば撮れたも同然です。ただ、カメラは手持ち状態ですので、脇を締めて
 できるだけ手が動かないようにしましょう。

2.ズームする
 中心が合えば、デジカメの液晶画面に像が写るはずですので、ここで徐々にズーム
 アップさせます。
 ここで注意ですが、一般的にズームさせるとレンズが伸びますので、伸びた場合は
 カメラレンズと接眼レンズが必要以上に接触し、最悪レンズに傷が付くことが考え
 られますので、注意してください。

3.シャッターを切る
 拡大された像が液晶画面の中央にくるように微調整しながら、タイミングを見計って
 シャッターを押します。拡大された像は力が入るとブレてしまいます。
 力を抜いてやさしく、ゆっくりと押すのがポイントです。
 セルフタイマーを利用しても良いでしょう。
  

いかがでしたか。
手持ちしてのコリメート撮影は、光軸調整と手ブレとの戦いでちょっと難しいですが、
気合と根性でトライしてみましょう。
(携帯電話のカメラも基本は同じですが、適正なピントや露出が得られにくいかも知れません。)
   

この程度なら比較的簡単に撮れてしまいます。

Photo

「星の館」で撮影を行うときには、必ずスタッフに声をかけてください。
機材の保護、観望優先の観点から状況に合わせてお手伝いさせていただきます。
   
以上が、デジカメを手に持って行うコリメート法でしたが、市販のマウントを使うと安定
した撮影をすることができます。
   
このような感じで、望遠鏡の接眼部に固定して使います。

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本格的にコリメート撮影をしたい方にはオススメのアイテムです。
ちなみにこれは、ビクセン社 デジタルカメラクイックブラケットという商品です。
ご参考まで。

にょろにょろ。












コメント (1)
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