"マイクロソフト、15歳から39歳の男女を対象とした就労支援プログラムを発表"
(ITPro 2009.12.04)
この記事、ぜひ読んでみて下さい。あのマイクロソフトが、NPO法人と連携して、15歳から39歳の年齢層の就職を支援する「ITを活用した若者就労支援プログラム」を発表したという内容です。
興味深い点は三つ。
まず、対象がいわゆるニートの若者だということ。パートナーとなるNPO法人は、ニートの若者の就職を支援する厚生労働省の事業「地域若者サポートステーション」を受託しているNPO法人だそうですが、就職しておらず学校にも通っていない状態にある若年層の男女を直接の支援対象としている点が面白いですね。
二点目は、ITスキル講習によるエンプロイアビリティ(employability)の向上を狙っていること。先日のエントリーにも書きましたが、若年層に職業訓練の場を提供して、エンプロイアビリティを向上することは必要な施策です。今回は、(マイクロソフトだけに)それをITスキルのアップに絞って、雇用促進を図っている点が興味のあるところですね。実際、このプログラムがどれだけ実際の就労につながったか、事後の報告もお願いしたいところです。
そして三点目は、企業が社会貢献の一環として、このような若者の雇用支援プログラムを無償提供する点です。日本では、企業の社会的責任、いわゆるCSR活動というと、とかく環境とか、フィランソロピー的な活動に偏りがちなのですが、このケースは雇用での貢献という点がいいですね。日本でも、もっともっと欧州で重視されている労働とか雇用領域でのCSR活動が活発化して欲しいものです。
まだプログラムの詳細な中身が分からないので、手放しで歓迎すべき中身なのかどうかは分かりませんが、企業の社会貢献策としては非常に面白いので取り上げてみました。出来得れば、プログラムを修了した若者たちにマイクロソフトが雇用機会を与える(それでこそ、マイクロソフトが提供するITスキルプログラムの効用が証明できる!)ところまで行けば、最高のCSRになると思いますが、マイクロソフトさん、どうでしょう?