皆様こんばんは。
ツイッターの日本棋院若手棋士アカウントの担当者が、一力遼七段から平田智也七段に交代しました。
豪華リレーが続きます。
内容も面白いので、ぜひご覧ください。
さて、本日も木部夏生二段との対局を振り返ります。
テーマは布石の駆け引きです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/c0/6916e966326609ac27bc76e619d09204.jpg)
1図(実戦)
白1は、黒の布石作戦を避ける趣向でしょう。
例えば黒Aの中国流を妨害しています。
黒は分かり易く2と受け、白3を待ってから黒4と挟みました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/2a/e260a8453f09213d071be7959f6d6f14.jpg)
2図(変化図)
白1、3のように単純に逃げる手は、プロは打ちません。
黒2、4とどんどん先に進まれますし、白はなかなか治まりません。
私なら白1では4あたりに打ち、右下白は死んだふりをするでしょう。
逃げるか捨てるか、黒の打ち方を見ながら柔軟に対応しようという事です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/d1/cc843e91edec7fb4937609e66c63c26a.jpg)
3図(実戦)
実戦は白1と一本カカリ、黒2を待ってから白3、5と仕掛けて来ました。
これは予想外でした。
何故なら黒6の後・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/91/6942d51b7001882342d8ba9d34173757.jpg)
4図(変化図)
白1と逃げるのが自然ですが、黒10までほぼ一本道です。
白△が腐ってしまい、黒有利の分かれです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/47/6653896756e40addc7d500cafc95c9e1.jpg)
5図(実戦)
実戦は白1、3と、1子抜かせて渡って来ました。
よくある捌きの手筋ではありますが、序盤で打たれる事は滅多にありません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/07/2431bb2bc31743d3b0959a84e2133d60.jpg)
6図(実戦)
黒6までは順当な進行でしょう。
黒△の5子は梅鉢とも呼ばれる形で、古来から好形とされています。
序盤でこの形ができては、黒が悪い筈が無いと思っていました。
しかし、白はくっついている黒〇の働きが悪いと主張しているのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/09/90c6726b0832e18e3fa3a7f4a52d42c7.jpg)
7図(実戦)
そして白1、3となって、白のもう一つの主張が見えて来ました。
次に黒Aと、2目の頭をハネる手が自然ですが・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/75/ffb9cf3683e19aa3c3ac5670374ff10f.jpg)
8図(変化図)
黒1とハネると、白6までの進行が想定されます。
こうなると、白△と黒△の交換が白にとってプラスだと主張しているのでしょう。
黒△があるにも関わらず、白△と荒らしに来る狙いがあり、黒の構えが中途半端だという事です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/c3/46ed21b9d8eeaa85f1a2bf32c703b526.jpg)
9図(実戦)
私としても相手の注文に乗りたくないので、黒1と変化してみました。
白Aなら黒Bあたりに挟み、攻める予定です。
白△の揚げ足を取り、悪手にしようという事です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/48/73923d943e558eb5a3416f593c02bcbf.jpg)
10図(実戦)
しかし、相手も私の意図を避けます。
逆に白1と、黒の2目の頭をハネて来ました。
白5の後、白A周辺に打ち、黒を分断する手を狙っています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/ad/3a75354e8c0c04f5221ef59adfcdc23c.jpg)
11図(実戦)
そこで黒5までと守りましたが、黒が非常に強くなったので、惜しまず白6、8を利かしました。
白10と回り、上辺や中央の広がりで勝負する構えです。
お互いが相手の意図に反発し、意外な変化になりました。
こういった駆け引きも碁の面白い所ですね。
明日は、今回出て来た梅鉢という形を題材にする予定です。
ツイッターの日本棋院若手棋士アカウントの担当者が、一力遼七段から平田智也七段に交代しました。
豪華リレーが続きます。
内容も面白いので、ぜひご覧ください。
さて、本日も木部夏生二段との対局を振り返ります。
テーマは布石の駆け引きです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/c0/6916e966326609ac27bc76e619d09204.jpg)
1図(実戦)
白1は、黒の布石作戦を避ける趣向でしょう。
例えば黒Aの中国流を妨害しています。
黒は分かり易く2と受け、白3を待ってから黒4と挟みました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/2a/e260a8453f09213d071be7959f6d6f14.jpg)
2図(変化図)
白1、3のように単純に逃げる手は、プロは打ちません。
黒2、4とどんどん先に進まれますし、白はなかなか治まりません。
私なら白1では4あたりに打ち、右下白は死んだふりをするでしょう。
逃げるか捨てるか、黒の打ち方を見ながら柔軟に対応しようという事です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/d1/cc843e91edec7fb4937609e66c63c26a.jpg)
3図(実戦)
実戦は白1と一本カカリ、黒2を待ってから白3、5と仕掛けて来ました。
これは予想外でした。
何故なら黒6の後・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/91/6942d51b7001882342d8ba9d34173757.jpg)
4図(変化図)
白1と逃げるのが自然ですが、黒10までほぼ一本道です。
白△が腐ってしまい、黒有利の分かれです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/47/6653896756e40addc7d500cafc95c9e1.jpg)
5図(実戦)
実戦は白1、3と、1子抜かせて渡って来ました。
よくある捌きの手筋ではありますが、序盤で打たれる事は滅多にありません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/07/2431bb2bc31743d3b0959a84e2133d60.jpg)
6図(実戦)
黒6までは順当な進行でしょう。
黒△の5子は梅鉢とも呼ばれる形で、古来から好形とされています。
序盤でこの形ができては、黒が悪い筈が無いと思っていました。
しかし、白はくっついている黒〇の働きが悪いと主張しているのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/09/90c6726b0832e18e3fa3a7f4a52d42c7.jpg)
7図(実戦)
そして白1、3となって、白のもう一つの主張が見えて来ました。
次に黒Aと、2目の頭をハネる手が自然ですが・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/75/ffb9cf3683e19aa3c3ac5670374ff10f.jpg)
8図(変化図)
黒1とハネると、白6までの進行が想定されます。
こうなると、白△と黒△の交換が白にとってプラスだと主張しているのでしょう。
黒△があるにも関わらず、白△と荒らしに来る狙いがあり、黒の構えが中途半端だという事です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/c3/46ed21b9d8eeaa85f1a2bf32c703b526.jpg)
9図(実戦)
私としても相手の注文に乗りたくないので、黒1と変化してみました。
白Aなら黒Bあたりに挟み、攻める予定です。
白△の揚げ足を取り、悪手にしようという事です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/48/73923d943e558eb5a3416f593c02bcbf.jpg)
10図(実戦)
しかし、相手も私の意図を避けます。
逆に白1と、黒の2目の頭をハネて来ました。
白5の後、白A周辺に打ち、黒を分断する手を狙っています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/ad/3a75354e8c0c04f5221ef59adfcdc23c.jpg)
11図(実戦)
そこで黒5までと守りましたが、黒が非常に強くなったので、惜しまず白6、8を利かしました。
白10と回り、上辺や中央の広がりで勝負する構えです。
お互いが相手の意図に反発し、意外な変化になりました。
こういった駆け引きも碁の面白い所ですね。
明日は、今回出て来た梅鉢という形を題材にする予定です。