白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
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本日の対局

2017年07月17日 22時27分29秒 | 対局
皆様こんばんは。
最近話題のこの本、ようやく購入しました。


普通の本は200ページちょっとですが、こちらは何と400ページ超!
読み応えがありそうですね。
ですが、読むのはMaster対棋士シリーズを完結させてからにしようと思います。
先入観無しで私の感想や考えを述べるつもりです。

さて、本日は竜星戦の予選で小山空也三段と対局しました。
広間での一斉対局ですが、持ち時間1時間なので隣を気にする余裕はありません。
ところが・・・。



隣でこんな碁が打たれていたので、若干集中力を持って行かれました(笑)。
もっとも、それは開始数分の話、すぐに自分の碁しか見えなくなります。
序盤から難しい戦いが続いた1局でした。



1図(実戦)
私の白番です。
全く警戒していなかった黒1の切りが飛んで来ました。
慌てて読みましたが、この石は取れそうにありません。





2図(変化図1)
白1、3が真っ先に浮かびますが、攻め合いは白が苦しそうです。





3図(変化図2)
かと言って前図白5で、本図のように左から白1と取りに行っても黒2、4で捕まりません。
白が困ったかと思いましたが・・・。







4図(実戦)
白1とツケる手がありました。
黒Aなどと白2子を取って来れば、白Bと切って隅とつながります。





5図(実戦)
という訳で実戦は黒1の切りですが、白2が成立して黒3子を取ることができました。
その代わり白△を取られそうですが、危機は脱しています。





6図(変化図3)
この後黒1と動いても、白8まで取ることができます。
白△が働いていますね。

この後も何とか乗り切って勝ち、5年ぶりの本戦出場が決まりました。
本局はツキがありましたね。