栗田勇著作集 第十二巻/栗田勇/1979
栗田勇はフランス文学者、美術評論家として知られる。多方面で活躍され、2023年に逝去された。
私個人は、最近手に取った、良寛、道元、最澄、西行、千利休などの歴史上の人物評論に関する執筆活動から、精神文化史の専門家として評価している。
その栗田勇が、昭和50年頃に発刊した著作集の最後の巻が、人生論をテーマとしている。
日本の著述家で人生論を出す人は少ない。
ヒルテイ、アラン、トルストイ、三木清などの人生論を読んできた人なら、必読の一冊と思う。
何より、自分が成長した時代に起きた、社会的かつ文化的現象を解説した本はあまりないため、自分探しの旅をする感覚で、購入した。
ただし、世に出ている人生論なる本は左翼思想に被れた方が多いため、読み手側においてはその点に関する用心は必要である。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます