どの時代、どの職種、どの環境にあろうが、出世し認められるための条件が存在していることを、偉大な画家ラファエロが実践したことをある本を読んで知った。
「ラファエッロの秘密」(コスタンティーノ・ドラッツィオ 著、上野真弓)の「訳者あとがき」から引用させていただく。
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ラファエッロは大変な美男子で、その性格の良さから誰からも好かれていた。その上、若くして絶大な成功を収め、巨万の富を得て、教皇や富豪たちの寵愛を受け、最も洗練された知識人と交流を持ち、絶世の美女たちと愛を交わす。何をやっても一人勝ち」のラファエッロは、自分の誕生日に三七歳の若さで死ぬという完璧な伝説を作る。
画家として成功し、今日まで巨匠として評価される秘訣について、訳者はこう述べている。
ラファエッロに秘密があるのか、という疑問を持つ方がいるかもしれない。その答えはイエスで、秘密だらけである。意外にもわずかな史料しか残っていないため、よくわからないことが多いのだ。また、ラファエッロの絵画様式は、その後数世紀にわたって西洋絵画における古典美の手本となったふぁ、実は、その様式は、古代モデルや巨匠たちから借用し、それらを融合させて独自のエッセンスを加えたものである。しかし、ラファエッロが天才たる所以は、そこに他の誰んじも表現できない優美な世界を作り上げたという事実にある。
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