ワタクシの一つ後輩にS川くんという人がいます・・。
出身は札幌市なんですが、サラリーマン時代はあっちこっちと転勤させられ、地元である札幌支店勤務はあまり長くなかった人物で、人は良いのですが、どうも要領が悪いというか、悪く言えば仕事上では調子が良すぎて、上司から信用されないようなタイプでした・・。
知らないことを知ったふりしてその場をつくろい、後でいい加減なことを言っていたのがバレちゃうような感じかな・・?w
でも根は真面目だし、一生懸命仕事もしていたのですが、どうも上司には理解されなかったらしく、何故か数年単位で転勤させられていましたね・・。
その彼も、会社をワタクシと同じ時期に辞め、地元の小さな建設関連の会社に勤めていたのですが、趣味で“そば打ち”を始めたのでございます・・。
もう5、6年前になりますが、札幌で仕事をしている時に、札幌市内の飲み屋で会って、一緒に飲んだことがあります・・。
その時に初めてそば打ちに嵌っていることを聞きましたが、その飲み屋へ自分で打ったそばを持参して来ました・・。
その店は彼の馴染の店なので、厨房を借りてそばを茹で、そばつゆも自宅で作ってきたものを我々に食べさせてくれたのです・・。
そばも機械を使わずそば切り包丁で切ったそうですですが、もうプロ並みのきれいに揃ったそばでした・・。
そしてそばつゆも実に繊細な味付けで、そばもつゆもそこらの蕎麦屋より遥かに美味しかったのです・・。
その店では日頃、常連の客に自分で打ったそばをいつも無料で振る舞っているそうです・・。
ワタクシはあまりにも素人を通り越した彼の腕前にビックリして、会社なんか辞めて蕎麦屋になれって本気で勧めたんです・・。w
本人も多分店を出したいようでしたが、開店資金の問題や本当にそれで食っていけるのか不安もあったようで、趣味でいいんだと言っていました・・。
それが先日、札幌市内に蕎麦屋を開店することになりましたと、開店の案内のハガキが届きました・・!
設備屋から蕎麦屋に転身した人って、あまり聞いたことないけど、
ワタクシは「おぉ、遂に決心したか・・!」と嬉しくなりました・・。w
最初にそばを食べさせてもらってから、毎週、そば打ち教室の講師を続け、全国で開かれる「そば打ち名人コンテスト」にも何度か出場し、最近はそば打ち大会の審査員もやっているとかで、全国を飛び回っていたのです・・。
それほどまでにそば打ちにのめり込んでいたのですから、当然、腕は更に上がっているはず・・。
店の立地条件にもよるでしょうけど、材料費、人件費、光熱費のコスト管理もしっかりやれれば、店は繁盛するでしょう・・?
ただ心配なのは、腕はあっても商売の経験が無いので、美味しいそばを提供するために採算を度外視するような商売をしてしまうんじゃないかと・・?
最初のうちは彼のファンも沢山いるようなので、お店も繁盛するかもしれませんが、いつまで続くかが問題ですよね・・?
そんなワケで、いつかワタクシも彼のソバを食べに行きたいと考えている今日この頃でございます・・。