今日、某大型店舗の竣工1年目検査に立ち会って来ました…。
久し振りに再会した工事関係者との話題は、どうしても現在最も関心の高いあの偽装設計のお話しでございます・・。w
建設会社は日本で1、2位を競うスーパーゼネコンなんですが、やっぱりあの悪質極まりない手抜き設計と手抜き工事、それに住人無視の金儲け最優先の開発業者と審査能力が欠落した民間審査機関の企業姿勢は、我々が今まで行って来た工事とは全く別世界のお話しだなって事でした・・。w
建物の倒壊に伴って、住人や近隣の方達の生命の危険性が明らかであるはずなのに、民間審査機関の弱点に目を付けて申請書類をごまかしてまで欠陥建築を造り続けて来たなんて、どうやっても理解し難いのでございます・・。
最近話題になった悪徳リフォーム業者は、無意味な耐震工事を押し付けたり、お年寄りの弱みに付け込んで法外な請求を繰り返していたりして、相当な悪徳業者だと思っていましたが、住人の命を脅かすほどでは無かったワケでございますから、今回の悪徳業者の方が更に上を行くのでございます・・。
ですから、これはもう無差別大量殺人未遂事件と言っても良いでしょうね・・?
私も構造設計については専門知識はありませんが、我々が今まで行って来た工事では、鉄筋が多過ぎてスリーブが入れられないとか、構造上どうしても梁が必要で部屋の中に出てしまうがどう意匠的に対応しようかとか、鉄筋の被り厚さを守る為に余分にコンクリートを増し打ちしてコンセントボックスを入れるとか、建物の構造(安全)を最優先した設計上や工事上の問題点を時にはケンカ腰で議論していたのでございますから・・。w
我々設計担当者は、ぶっちゃけ確認申請なんか最低限のごく基本的なものの制約条件であって、居住性、快適性、経済性、信頼性、施工性、保守性などあらゆる観点から検討しながら設計をしなくてはなりませんから、特別に意識はしていないのが本音なのでございます・・。
(違法建築物を設計しようと考えたことが無いから。w)
要するに、行政が定めた最低基本条件のずっと上の部分に時間を費やして設計を行っているのでございます・・。
エラソーな事を言ってしまいましたが、行政の立場の人よりも、遥かにプレッシャーを受けながら設計に対する責任が重大だからなのでございます・・。
(もし設計ミスが生じた場合、行政が責任を取るワケないから)
そもそも行政側で作成した法的な基準値は恐らく全てが安全側で積み重ねられた数値でしょうから、各計算過程毎に安全率もかなり含まれているはずです…。
だから基準値から多少不足していても、実際には全く問題は無いでしょうね・・?
ですが、基準値の半分以下とか1/3程になると、設計した人や工事をした人、実際に鉄筋を組立てた職人はどんな神経をしていたのか全く理解し難いのでございます・・。
(ヤバイことをしているのはわかっているはず・・。)
審査する側としては改竄された設計計算書の中身に気付かなくても、図面(配筋図)を見れば直ぐに判るはずです・・。
判らなかった最大の理由は計算書も設計図面も見ていないし、現場でも検査立会いをしていないのでは無いでしょうか・・?
そうなると審査料を取って、何もしていないのですから詐欺と同じで、これも悪徳業者と言われても仕方ないですよね・・。
イーホー○ズの審査業務は年間2,000件あったそうですが、構造の正式な審査担当者は2人だったようですから、毎日365日間働いたとしても一人が1日に2.5件の審査をしなければならない事になってしまいます・・。
実際には当然ありえないお話しです・・。
(書類を上から見て、計算書の厚みで判断していたのでは?)
TVニュースで見ましたが、国会での参考人質疑の中で、あのデベの社長の態度と弁解は何ですかねぇ・・?w
あの方の頭の中はどうなってるんでしょうか?
やっぱり、鉄筋と同じように数本しか入って無いのでしょうか?
それにしても世の中には水戸黄門に出てくる「越後屋」から悪徳業者って無くならないようですねぇ・・?w
しっかし、オヌシもワルよのう~!w😅