神は戦争をどう見ているか Ⅱ
今日,戦争を行なう国々はしばしば,神に支援を求めます。
しかし神は,今日の戦争においてどちらの味方もされません。それどころか,聖書の中で,「だれに対しても,悪に悪を返してはなりません」,また,「自分で復しゅうをしてはなりません」とはっきり述べておられます。
「悪いことをされても,決して仕返しをしてはなりません。どうすれば誰の目から見ても良いことを行えるかを考えてください」。
(ローマ 12:17)
『わたしの愛する者たち,自分で復しゅうをしてはなりません。むしろ神の憤りに道を譲りなさい。こう書いてあるからです。「復しゅうはわたしのもの,わたしが返報する,と神(エホバ,ヤハウェ)は言われる」』。
(ローマ 12:19)
さらに神は,ご自分が行動を起こす時を人類は辛抱強く待つ必要がある,ということを知らせています。つまり神はハルマゲドンで行動を起こされるのです。
「主(神)の前に沈黙し,主(神)を待ち望め。成功の道を行く者,謀を遂げる者に怒りを燃やすな」。
(詩編 37:7)
諸国家が神の行動を待たずに戦争するなら,神はそれをせん越な行為とみなし,怒り立たれます。
それで,ハルマゲドンにおいてご自分の憤りを表明し,「地の果てに至るまで戦いをやめさせ」ることにより,諸国家の紛争を永久に解決します。
「神は地上の全ての場所で戦いを終わらせる。弓を折り,やりを砕き,兵車を火で焼く」。
(詩編 46:9)
「主(神)はすべての国にむかって怒り、そのすべての軍勢にむかって憤り、彼らをことごとく滅ぼし、彼らをわたして、ほふらせられた」。
(イザヤ 34:2)
ハルマゲドンは,すべての戦争を終わらせる戦争となるのです。
戦争がなくなることは,神の王国がもたらす数々の祝福の1つにすぎません。イエスはその王国政府のことをある有名な祈りの中で触れています。
「あなたの王国が来ますように。あなたのご意志が天におけると同じように,地上においてもなされますように」という祈りです。
(マタイ 6:10)
神の王国は,すべての戦争だけでなく,その根本原因である悪をも根絶するのです。
「悪を行う人は取り除かれるが,希望を抱いて神(エホバ,ヤハウェ)を待つ人は地上に住み続ける。ほんのもう少しすれば悪人はいなくなる。彼らがいた場所を見ても,もういない」。
(詩編 37:9,10)
「悪人は剣を抜き,弓に弦を張る。虐げられている貧しい人を倒すため,正直に歩む人を殺すために。しかし,その剣は彼ら自身の心臓を刺し通し,弓は折られる」。
(詩編 37:14,15)
イエスに従う人々が神の王国の祝福を切に待ち望むのも,不思議ではありません。
「しかし,神の約束によってわたしたちの待ち望んでいる新しい天と新しい地があります。そこには義が宿ります」。
(ペテロ第二 3:13)
では,神の王国がすべての苦しみや虐げや悪を終わらせるのを,いつまで待つ必要があるのでしょうか。数々の聖書預言の成就を見れば,今がこの事物の体制の「終わりの日」であることが分かります。
「このことを知っておきなさい。終わりの時代は困難で危機的な時になります。人々は自分を愛し,お金を愛し,自慢ばかりし,傲慢で,神や人を冒瀆し,親に従わず,感謝せず,不忠実に*なります。自然な愛情を持たず,全く人に同意しようとせず,中傷し,自制心がなく,乱暴で,善いことを愛しません。人を裏切り,強情で,思い上がり,神ではなく快楽を愛し, 信心深く見えても実際には神を敬っていません。こういう人たちから離れなさい」。
(テモテ第二 3:1~5)
ですから,間もなく神の王国は,ハルマゲドンの戦争でこの「終わりの日」を終わらせます。
すでに考えたように,この最後の戦争で滅びるのは,「主イエスについての良いたよりに従わない者」たちです。
「燃え盛る火を伴って,神を認めない人々と,私たちの主イエスについての良い知らせに従わない人々に報復します」。
(テサロニケ第二 1:8)
とはいえ,神が邪悪な人たちだけでなく,だれの死も喜ばれないことを思い出してください。
「あなたは彼らに言え,主なる神は言われる,わたしは生きている。わたしは悪人の死を喜ばない。むしろ悪人が,その道を離れて生きるのを喜ぶ。あなたがたは 心を翻せ,心を翻してその悪しき道を離れよ。イスラエルの家よ,あなたはどうして死んでよかろうか」。
(エゼキエル 33:11)
神は最後の戦争で「ひとりも滅ぼされること……を望まれない」のです。それで,終わりが来る前に,主イエスについての良いたよりが「あらゆる国民に対する証しのために,人の住む全地で宣べ伝えられる」ようにしておられます。
「愛する皆さん,このことを見過ごしてはなりません。神(エホバ,ヤハウェ)にとって1日は1000年のようであり,1000年は1日のようです。 神(エホバ,ヤハウェ)は約束を果たすのが遅いと考える人もいますが,そうではありませんb。神は,一人も滅ぼされることなく,全ての人が悔い改めることを望んでいるので,皆さんのことを辛抱しているのです」。
(ペテロ第二 3:8,9)
「そして,王国の良い知らせは,全ての国の人々が聞けるように世界中で伝えられます。それから終わりが来ます」。
(マタイ 24:14)
「そのように祈ることは,私たちの救い主である神から見て良いことであり,受け入れられることです。神は,あらゆる人が救われて,真理の正確な知識を得ることを望んでいます」。
(テモテ第一 2:3,4)