セもDH!“パ高セ低”打破へ導入検討…早ければ19年にも
2017/06/06 東北楽天対横浜(山形県野球場)パ・リーグ所属・東北楽天の主催試合のためDHを組み込んだ横浜ベイスターズのスターティングメンバー
セ・リーグが、DH(指名打者)制度導入の検討を開始したことが19日、分かった。一部球団の反対もあるが、早ければ2019年シーズンから適用される見込み。26日のドラフト会議において、高校通算111本塁打をマークした早実高・清宮幸太郎内野手(3年)の1位指名を公言している球団にとってはメリットとなりそうで、プロ野球の歴史が大きく変わる可能性もある。
改革に向けて、動き出した。セ・リーグ関係者によると、9月13日に東京都内で開催されたオーナー会議で、DH制導入を希望する意見が複数のオーナーから出た。さらに16日に甲子園で開かれたセの理事会で、本格的に検討することが決まった。
「意見が交わされたというのは事実。アグリーメントの変更や各チームの編成事情を大きく変えるため、来年から、というわけにはいかないが、数年の準備期間を経た後に実現する可能性が出てきたと考えていいだろう」と関係者。まだ決議事項にはなっておらず、一部球団は実施に消極的な姿勢を貫いている。そのため、すんなり話が進むかどうかは、不透明な状況だ。
導入には理事会の決定を経た後、12球団実行委員会などにもはかられることになる。正式に決まれば、リーグのルールなどを個別に規定したアグリーメントに記載され、当該シーズンからの適用が可能となる。チーム編成などへの影響が大きく、各球団とも態勢の整備が不可欠となるため、実現するのは早くても2019年シーズンになりそうだ。
DH制は、パ・リーグでは人気向上策の1つとして、1975年から採用されてきた。一方のセでは「投手も打席に立つのが、本来の姿」として見送ってきた経緯がある。アマ野球では、屈指の伝統を誇る東京六大学リーグなどは導入していない。
検討開始にいたったきっかけは、2005年に始まったセ・パ交流戦だ。セが勝ち越したのは09年のみ。優勝も12、14年の巨人しかない。パが優位の状況について、DH制をその要因に挙げる声は多い。投手も打者の役割を求められるセに対し、パでは9人の野手が打席に立つ。そのため、投手はレベルの高い投球が求められ、おのずと投手力が向上するといわれる。
26日に開かれるドラフト会議では、ヤクルトや阪神などが早実高のスラッガー、清宮を1位指名する方針を固めている。競合の末、獲得に成功すれば、近い将来のDHでの起用が濃厚で、評価の高い打撃に集中させることができる。
リーグ全体のレベルアップを目指すのか。それとも、投手も打席に立つ伝統を死守するのか。プロ野球の歴史が大きく変わる可能性のある、セのDH制。今後の議論の行方が注目される。
参考記事はこちら
マジでやめて欲しい!
導入に関するメリット、デメリットはここで述べる気はない。ただ、パ・リーグが営業努力で導入した「プレーオフ」や「予告先発」、「ユニフォームへの広告導入」(これはセパ共にさっさと撤廃して欲しいが…)を真似して、今度はDHか?パ・リーグが導入して成功したから何でもかんでも猿真似ってプライドはないのか?
1975年にパ・リーグが導入を決定した際、セ・リーグは指名打者を採用しない理由を9ヶ条にまとめて発表した。それは今でもセ・リーグの公式見解で公式サイトにも掲載されていた。(現在はそのページは削除)その公式見解によればセ・リーグが指名打者を採用しない理由の一つに「投手に代打を出す時期と人選は野球戦術の中心であり、その面白みをなくしてしまう」と挙げている。
ロッテ・オリオンズの金田正一監督も「1975年にDH制が採用された時は嫌だったな。投手交代こそ采配の妙味だ。投手に打順が回った時の代打の使い方もな。自分はそれがうまかったんだが、DH制度では持ち味が消されてしまうんだ」と述べていた。正しく、その通りである。
私はバッティングのいい投手の打席は、通常の野手の打席よりワクワクする。打撃が苦手な投手が予想外の安打を放つシーンもめちゃワクワクする。昨日の横浜・井納投手の決勝タイムリーなんで、ホント、セ・リーグならではの面白さだし。やはり、野球の本質は守って打つことにある。先述したセ・リーグが指名打者を採用しない理由の一つに「1世紀半になろうとする野球の伝統を、あまりにも根本的にくつがえしすぎる」ともある。オレはそれを頑なに守るセ・リーグに敬意すら感じてた。
しかも、上記報道通りに事が進んでしまったら…「投げて打って」を具現化したような、見ていてワクワクする投手が日本では、もう見れなくなると思うと寂しすぎる…。
#40 マディソン・バンガーナー投手(SF)
#11 大谷翔平投手(北海道日本ハム)
プロで「4番ピッチャー」なんて…ロマンあふれる選手だ、大谷くんは。しかも、DH制度があるパ・リーグでやってのけたんだもんなぁ
#56 ジョー・ウィーランド投手
打率.229ながらも、長打率.438、OPS.739(恐らくリーグ平均OPSよりも高い数値)のスラッガーでもある。特に今季広島戦では3本塁打を含む7安打、打率.538と抜群の好相性。
勿論、DHの採用により、投手はピッチングに専念でき、一般的な投手より打撃力のある野手がDHに添えられることにより、リベラル的なパ・リーグのほうが野球の質が高いのは近年の交流戦、日本シリーズの結果を見れば明白ではあるが、頑なに野球の伝統を守っている保守的なセ・リーグの姿勢には非常に高い評価をしていたのに…。
また、早実の清宮幸太郎選手獲得のために導入を検討だなんて…まだ、プロ野球選手でもない1個人のために制度を簡単に変えるなんて…。そもそも、こういうきっかけでやるもんなの?場当たり過ぎる!!! その、きっかけとして名前を挙げられている清宮くんだって迷惑であろう。
野球界においてDH制度が主流なのは分かっている。国際大会においては、ほぼ例外なくDHを採用している。1リーグ制のCPBL、KBOもDHを採用。投手が打席に立つこともなく、予想外の安打や本塁打に狂乱する機会を奪われている。
しかし、2リーグ制を採用しているNPB、MLBはDH制のないリーグとあるリーグ、つまり異なるルールで行われている野球がうまく共存していることで、双方の野球を比較しながら観戦できる。普段DHを採用していないセ・リーグやナ・リーグが交流戦や日本シリーズ/ワールドシリーズでどのようにうまくやりくりするか戦術的な醍醐味があり、その逆もしかりである。それが2リーグ制の最大の魅力であるはず。
阪神甲子園球場の電光掲示板【※2014年についてはセ・リーグ球団が主催する試合では指名打者を使い、パ・リーグ球団の主催では指名打者を適用しない9人制と通常とは異なる方式を採用】
先にも述べたが、「プレーオフ」や「予告先発」等、何でもかんでも安直にパ・リーグの真似をしようとするセ・リーグの姿勢は心底ガッカリした…。せ・リーグの個性がまた一つなくなるかもしれない…。てか、野球ファンをバカにしすぎだ!!!
ピッチャーが打席に入るからこそ、ドラマが増える。ファンは単に「技術水準の高さ」だけを求めているワケじゃない。早い回に失点を重ねた投手が、なんとかチームに貢献しようと打席で必死に粘ったり、1点が重い試合展開の中で1点を取るために好投の先発を下げるのか、1点をやらないためにチャンスでも先発を打席に立たせるのかといったベンチワークを楽しめる。「投げる」「打つ」だけじゃ、ドラマは生まれない。