アラブ世界で「ネットを利用した反政府デモ」広がる こうしたネットを使った民主化運動を評価しますか?
この記事についての意見:
どちらでもない、その他
ネットを使用した反政府デモの時代へ突入したことは、今回においてとても大きな意味のあることだと思います。
電話が大きな意味を果たした時代、
FAXが大きな意味を果たした時代、
テレビが大きな意味を果たした時代、
それらを経て、ついに時代の運動がネットへと結びついたことは、
やはり時代の大きな変化の点として記録されるところであり、今という世界にあって必然であるともいえるでしょう。
ネットを通じて、圧政に苦しむ人々が情報を力に変え、ひとつになる、
誰もがもつ義務であり、権利であるといえる、自由と幸福を得る可能性を拡大する、
社会が国際水準としての民主化へとすすむ、
これらの動きはぜひ評価したい、推し進めたい流れです。
ただ、ことさらにそこにおける“ネット”の利点のみが拡大解釈されるような強調表現、
ネット万歳的にもろ手をあげて賛同、これで世界は必ず良き方向へ変わる、とは考えるべきではないと思います。
なぜなら、ネットは反政府、民衆の味方になるだけでなく、圧政をしく政府側の道具にもなりうるから、
そして、それがビジネスモデルと化すことも十分に考えられるからです。
ビジネスモデルとして、権力者に提供された時、それは
情報の操作、恣意的利用、制限等々…
使用方法によって、これまでよりも独裁化を、圧政をさらに強固にする道具に簡単になりえます。
群集心理を利用し、コントロールすることも考えられます。
よって、ネットというツールがもろ刃の剣であることを十分に理解したうえで、
今後の運動ひとつひとつを見ていく必要があるのではないでしょうか。