まさしく女系家族とはこのことだろうと思えるほど新婦側の親族席には男がいなかった。
義弟は新婦の父らしからぬ気配りで会場内を慌ただしく走り回る。
しかし要所要所ではハンカチトークあり、サプライズあり、笑いありの素晴らしい披露宴だった。
新婦に送る姉からのメッセージには泣かされた。
また新婦から父、母、姉への感謝の言葉にはボロ泣かされた。
ジョニー(ニヤケタ新郎をみんなこう呼んでいた)は親友からのお祝いメッセージに泣いていた…実はやさしいイイ奴なんだ。
県外ということもありマイカーで参加、ノンアルコールの披露宴は初めての経験だが新婦側ということもあり、毎度の如く下手にヨッパラッテ陽気になりすぎて顰蹙を買うということを考えれば結果的に良かったかも。
『しかし、それにしてもワタシは義弟ほどにできるだろうか?』
『いやワタシに歓喜の涙をながさせる言葉をムスメ達はくれるだろうか?』
「キャビアは食べきらん」「トリュフはキモイ!!」と文句を垂れるムスメ達とともに酒も飲まずに粛々とフランス料理を戴きながら考えた。
拝