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おやじの本音を綴ります。

やっちまった

2020-02-17 07:18:45 | 日記
病院編
初めての入院日記
2020/02/06「やっちまった…」


はじめに
本来なら大所高所で会社の進路を見極めながら舵取りを託す後継を育てておかなければいけない事はもちろんよくわかっている。しかし現場での深刻な人手不足、人材不足が原因で廃業となる事は避けたい。この二年近く現場復帰する事で業績悪化は防ぐことができた。このペースで今期は経営安定化ランディングを見据えて5年計画をスタートさせようと思っていた矢先…なぜこのタイミングなのか?自分が撒いた種なので痛い思いをするのは構わない。しかしこの事によって家族、社員に少なからず負担が増す事が辛い。「人間万事塞翁が馬」と言うが今回の入院によって何がもたらされるのか…反省と自戒からふたたび立ち上がるまでを記録していく。
2020/02/06 やっちまった
 長期的なスケジュールを要する修理車を捌くためには関わる者全てと日々のコンタクト、コミニケーションが不可欠だ。入庫予定から希望完成日、見積りと作業指示書、部品発注書と入荷スケジュール、中間検査と追加作業確認そして完成予定日と納期の調整など細かくチェックしていかなければならない。先月もギリギリになったが何とか無事に二台の修理車を納めることができた。誰の目からしても修理はしないだろうと思えた事故車の修理期間に4ヶ月という時間を要してしまった。余程のビンテージカーでもなければ経年とともにその価値は落ちていく。損害保険では修理価格が事故発生時点での車両査定価格を超えるようであればその逸失利益は車両時価価格までしか補填されない。先の事故車はその用途に合わせて改造されていたので通常の査定価格というわけにはいかない。そこで修理価格が高くても復旧させようという事になったのだが思った以上に手間取ってしまった。損害保険会社との協定は難行するだろうが取り敢えずは手が離れ少し安堵していた矢先のこと。
 毎週水曜日に公式予定としてロータリークラブ例会に出席するという事は社内でも認知されきた。その翌朝。いつものように作業着に着替え当日のスケジュールを確認する。今月も長期になりそうな修理車があるが、まずは急ぎの作業を優先する。脚立に登り破損した箇所を取り除き、損傷部を修正するためバールを突っ込み手前に引いた途端…これまで40年近く何度もヒヤリとした事はあったが今回は違った。たかだか2メートルほどの高さを落ちて行く感覚の中で、無意識に随分と長い叫びをあげるととも近づいてくる無骨で冷え切ったコンクリートの床との衝突に備え頭だけは守る。
 もし自分が何らかの事故に会い昏睡状態から覚醒した時、おそらく記憶はここで止まっているに違いない。よく人は死を覚悟した時それまでの人生が走馬灯の様に流れるというがもちろん人生を振り返る事もなく、横たわった自分を心配そうに覗く社員たちの顔が目に映る中、徐々に身体中の信号が脳に異常を知らせてくる。両腕で守られた頭は正常に働いている事に安堵しつつも腰から下に鈍痛が走る。少し足先を動かしてみると意思通りに動くし感覚もある。これは思うよりも大した事はないかもしれないと自分を励ます。もう少し若ければ出来栄えは別にして見事な受け身か着地をしていたかもしれないと思いつつ自分で姿勢を変えてみる。どうも左の腰あたりから地面に落ちたようで動かすと激痛が走る。右足は問題なさそうなので立ち上がろうとしたが左足に全く力が入らない。やはりどこかが骨折しているようだと思い友人の外科病院まで妻に運んで貰い診察を受ける。「腰の骨が見事に折れている。ウチじゃ手に負えないので県立病院に紹介状を書くので転院してくれ」
 転院は人生初の救急車となった。ここで初めて何とも大げさなことになってしまった事を後悔し始める。救急治療室にストレッチャーで運び込まれ上着をハサミで切り剥がれ再度レントゲンと造影剤を使ったMRI検査を行う。心配された動脈の損傷はなく骨折もズレなどないという事で自然治癒力に任せてしばらく入院することとなる。看護師によると腰には多くの動脈が集まっているため緊急手術となることが多いという。その30歳の男性看護師は私に「お父さん、運がいいよ」と励ます、いや慰めたのかな?尿管に管を通され最低でも2週間の入院生活を送ることとなる。
ところで…
 ベッドが空いていないということで仮に入った病棟の看護師とこの階の看護師とのギャップは何なんだ?