相変わらず賑やかだった街中…この夜は若者が多いベトナムも日本と同じでハロウィンで盛り上がっていた。寺院や仏像が建てられていることからおそらく仏教徒が多いのではと思うが、フランス領時代の名残も多く教会や西洋式の建物も多く残っている。
50年前の悲惨な歴史について、もちろん今の若者は直接知ることはない。ただ日本と違うのは彼らは戦勝国だ。強大な戦力と物資を持ってこの地を支配しようとした異国人を追い払ったのは農民達だった。豊かな森を焼き払われ、畑や田んぼを荒らされ、その自然の恵みを奪われた彼らは勇猛に戦いを挑みそして奪い返した。
大日本帝国として東南アジアを制覇した大戦で多くの植民地を列強諸国から解放したが、連合軍のまえに敗れた日本は幸いにして植民地化されずに…いや、急速に拡大してきた共産主義国に対しての防衛前線基地として活用された。
やがて南北朝鮮戦争特需でめざましい発展を遂げた日本は再び経済大国として東南アジアへ進出したが、よく日本人が口にする「彼らは親日国だ」という思い込み(と私は思う)はまさしく世界を知らぬ島国の人々の発想だと思う。
彼らにとって「都合のいい国」であればよろこんで親しんでくれる。そうでなければ嫌われる。
イデオロギーや宗教が異なる国々と陸続きで境を持ち、また国内では少数民族とのいざこざが絶えず常に緊張感に満ちた彼らと接するときに「日本人が好きなはずだ」という一方的な片想いは余りにも無謀だし、また失礼でもあると思う。
ところで総選挙で軍事政権が大敗したミャンマーは今後どうなるのだろうか?このところ開放路線を取っていた政権が破れることでさらに民主化が進むのか、もしくは地政学的にどうしても手に入れたい彼の大国の支援を受けながら成長路線(だいじょうかぁ?)を選ぶのか?
その成り行きは今後このベトナムにも影響していくのではと在らぬ心配をしている。
まあそれにしてもベトナム国民は本当に若く、エネルギッシュで、希望に満ちている。そんな彼らの期待を裏切らない限り嫌われることは無いと思う。そしてわたしはそんなベトナムにいま夢中(笑)