皆様の後押しのおかげです。ありがとうございます。
まぁ まだ単衣でいいでしょう。
帯は縮緬にしました。
探し出せない内に秋草の帯の時期は終わり
今は 紅葉の帯を捜索中。どこに行くはずもないのになー
ブログにアップするために毎日着物や帯の写真を撮ります。
上手くいく日も行かない日も・・・
スタジオがあるわけでもないので 天候や時間にも左右されますし
コーディネイトが上手くいかなくてイライラしながら撮ることもあります。
時間もコーディネイトもバッチリなのに
撮るたびに表情を変えてしまって 実際とは違うものに写ってしまう・・
それが 山下さんの綾織の黄八丈です。


中の色さえ変わって見えてしまう。
着ると 人の動きよって煌きが動き生き物のようです。
使われているのは黄八丈に許されている3原色の濃淡のみ。
それを巧みにつかって そこに無い色を感じさせるマジックのようです。
この色の不思議は 大事に丁寧に根気良く染める
八丈島ならではの染めがあってこそです。
黄八丈はコクのある深く、澄んだ色調と高い堅牢度を誇りますが
染には独特の技法を用いています。
色ごとに技法が違うので 色別にご紹介します。
1、黄色。
八丈刈安、とも呼ばれるコブナ草を使います。
昔はいくらでも自生していましたが 除草剤の影響などで
減少してしまいました。
10月の半ばから終わりに 穂が出る前の草を刈り取り日に干します。
大釜に一抱えの干したコブナ草を入れて
2時間ほどに出して「黄ブシ」と呼ばれる染液を作ります。
八丈島の染色は 糸を「黄ブシ」で煮詰める煮染めではなく
桶の中に糸を並べて上から柄杓で熱い黄ブシを回しかける方法です。
熱い黄ブシをたっぷり掛けて一晩漬け置き(フシ漬けと呼びます)
翌朝糸を絞って日に乾かします。
乾かす時には 何回を糸を捌いて中まで風を通します。
何度もさばくほど 風合いの良い糸になるそうです。
夕方まで干したら また桶に並べて黄ブシを掛けます。
漬け置いて 翌朝干して・・・と12,3回繰り返します。
そして最後に島の椿のアクを揉み込むと、初めてあの美しい黄色に変化するのです。
2.黒。
人気の色ですが とても難しく染ムラが出やすい染です。
泥で染めます。泥染は大島紬が有名ですが 八丈島でも行われています。
八丈島では下染めに椎の木の皮を使います。
椎の木の皮を煮詰めた染液でフシ漬けを14,5回行った後に
一回目の泥染をします。
八丈島の泥はタンニンが強く 糸を痛めやすいので
泥染の後は 椎の木の染液を冷ましてから掛けまわしてフシ漬けにします。
冷ました染液でのフシ漬けをさらに5,6回して2度目の泥染で真っ黒に仕上げます。
3.鳶色。
濃い目の黄色だと思われてる方もいるようですが
赤味の強い煉瓦色のようなのが鳶色です。
鳶の羽の色です。
これにはタブノキ(マダミ)という樹を使います。
樹齢30年以上のものを選び伐採して皮を剥ぎます。
この皮も大釜で煮出して染液にし
15回ほど繰り返しフシ漬けをしてから灰汁を揉み込み
さらに4,5回 タブノキでフシ漬けをして仕上げます。
どの染も染め上がるのに半月以上掛かります。
美しい色を作り出すとというのは半端な作業ではありません。
黄八丈に限らず
美しい染は 糸を痛めずに染料の一番いい部分を引き出して糸に移すことです。
そのためには 経験と勘、忍耐と重労働が欠かせません。
一枚の織物が出来上がるまでには
機に掛かる前の段階の方が大変なのです。
織り上がるまでに どれほどの手間隙をかけたか
ただ 時間をかける、というのではなく
きちんと 理由のある時間を必要とするのが手織りの織物なのです。
お値段は安くはないかもしれません。
でも その対価としては決して無謀な金額ではありません。
逆に安くし過ぎてその意味を貶めることはいけないと思います。
セールの時など ごめんなさい、と謝りながら値引きしています^^;
画像には写しきれない美しさをぜひ実際にご覧になりにいらしてください
https://www.instagram.com/sakurako_jizaiya/
フォローよろしくお願いいたします
目指せ!フォロワー1000人!!
最後までお読み頂きありがとうございます。
下の「着物・和装・業者」というバナーか、「にほんブログ村」という文字をクリックして下さい。ブログ村ランキングページへ飛びますので、そうしたら1ポイント入ります。(inポイント)次にブログ村の「きものがたり」じざいやブログのところをクリックしてこのページに戻りますと、outポイントが付きます。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます