題字 「長生風雅」
ツツジ科。「半落葉」低木。
日本各地の低山や丘陵に広く自生しています。
樹高は、1~3メートル。
花期は、4月下旬~5月にかけて。
花は、基幹部はロート(漏斗)状で、先端が5つに分かれています。
別々の花びらが5枚あるのでは、ないんですね。
直径は4センチくらい。
葉にやや先がけて開花するようです。
花色は、朱赤や紅紫色。
5つに分かれている花弁のうち、
1枚には「斑点(蜜標)」があって、
昆虫を招き寄せる働きをしています。
ツツジの仲間にはどの種類にも「蜜標」があります。
「花言葉事典」の写真をもう一度、ご覧になってみて下さいね。
さて、ここまでのデータをお読みいただいて、
ちょっとでも「?」と思われた方、
スジがいいです。「牧野富太郎博士」になれます(ってのはウソですが)。
そう、「半落葉」とは、何ぞや・・・!?
全体の半分だけ落葉するの? とすれば何で?
クーミンも、「???」でございました。
実は、ヤマツツジは、「2種類の葉」を持っている植物なのです。
その名も「春葉」と「夏葉」。
動物の「夏毛」と「冬毛」みたいですが、
役割も、まさにそんな感じ。
「春葉」は長さ3~4センチで、やわらかく薄め。
早春に出て秋に落葉します。
「夏葉」は長さ1センチほど(「春葉」に比べコンパクトで厚め)、
夏に出て冬を越します。
秋に落葉するにも関わらず、
2種類の葉を使い分けて、1年中葉をつけているところが、
「半常緑」と呼ばれるユエンであります。
花が終わったころのヤマツツジの枝をよく見ると、
「春葉」の下に、ちょこんと「夏葉」がついている姿を見る
ことができます。
葉の質を上手に変えて、
季節の変化に対応している訳なんですね。
今日もまた、「自然の叡智」のすばらしさに、
感心しきりのクーミンでありました。
花言葉「燃える思い」、
春の野山を緋色に染めあげる、
エネルギッシュな姿を表しているようです。