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花一輪

2006-04-25 07:29:09 | Weblog
  俳画 今日の花「シャガ」。花言葉「反抗」
  題字「観花一輪」


アヤメ科。常緑多年草。

原産地は、中国とされ、

日本への渡来はたいへん古く、縄文時代か弥生時代か・・・
とにかく昔にやってきた「史前帰化植物」の一つとされています。

北海道と九州をのぞく、
本州一帯に幅広く自生しています。



草丈は、30~70センチほど。

花期は、4月~5月。
直径5センチほどの花には、独特の模様があります。

花の命は短くて(!)、一日で咲き変わっていきます。


じつは、「アヤメ科」としては、
かなり変わった生態を持つ、「異端児」。

その1 「常緑」であること。
    アヤメ科で常緑は珍しいのです。

その2 日陰を好み、水際でなくてもたくましく生育。
    林の下草として群生していることもあるとか。


その3 増え方が独特。
    染色体が3組ある「3倍体」のため、
    種子を作ることができず、地下茎で増えていきます。

通常、種や実をつける植物は、 染色体が2組の「2倍体」。
交配では、巨大化する「4倍体」も作り出されます。

ほかの「3倍体」植物には、
ヒガンバナや「種なしスイカ」などがあります。


こんな性質から、
「園芸種」としての改良はほとんど手つかずで、
とても原種に近い植物のようなんです。

中国をはじめ、台湾や北アメリカにも近種があるとのことで、
「我こそは!」という方、

シャガの新種育成に、名乗りを上げてみては・・・?


何やら穏やかでない「反抗」という花言葉は、

ほかのアヤメ属とは一線を画している生態に対して、
つけられたものでしょうね。

精一杯の意地っぱりのように思えて、
何やら愛おしくもなってきます。
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