題字 「萌」
ミズキ科。落葉高木。
原産地は、北アメリカからメキシコ。
「アメリカヤマボウシ」という別名もあります。
正式な渡来は、1915年(大正4年)。
その前、1912年(明治45・大正元年)に、
時の東京市長、尾崎行雄氏が、
ワシントンにサクラを3,000本寄贈。
3年後、そのお返しにとハナミズキの苗40本が
贈られてきました。
この時アメリカから送られた苗木は、
今でも日比谷公園で枝を広げています。
これが「オフィシャル」な渡来エピソードとされていますが、
一説には、もう少し前に入ってきていた、とも。
樹高は、5~12メートルほどになります。
花期は、4月下旬~5月にかけて。
花色は、白、ピンク、淡紅色、黄色など。
原種は白で、各色は園芸種としてつくられていきました。
花びらにに見えるのは、
「総苞片(そうほうへん)」という部分で、
葉が変化したものです。
本当の花は、中心部分のつぶつぶした感じの所。
ポインセチアに似たつくりですね。
日本の気候にもよく合い、
花はもちろん、秋の紅葉や赤い実も美しく(1本で2度おいしい)、
おまけに「自然に樹形が整う」という利発ぶりも手伝って、
庭木や街路樹として、ダントツの人気を誇ります。
アメリカでは、この木の皮を煎じた液で犬の体を洗って、
ノミ退治をしたことから、
「ドッグウッド(Dog Wood)」の名前で呼ばれています。
「私の思いを受けて下さい」という花言葉、
もともとアメリカで、
この花言葉がポピュラーだったから東京へのお返しに
選ばれたのか、
それとも、東京に贈られてから
それにちなんでこの花言葉がつけられたのか、
(ニワトリが先か、卵が先か・・・?)
果たして、どっちなんでしょう?
いずれにせよ、「日米友好の木」であることは、
間違いありません。