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都忘れ

2006-04-21 06:21:34 | Weblog
 俳画 今日の花「ミヤコワスレ」。花言葉「しばしの憩
   題字 『忘却」
 


キク科。多年草。

日本が原産。
本州から四国、九州にかけて幅広く自生します。

江戸時代から改良が加えられてきました。


草丈は、25~50センチほど。
20センチ足らずの、鉢物用もあります。


花期は、4~5月にかけて。
2~4センチほどの花を咲かせます。


花色は、「アスター」にも似たラインナップで、

紫の濃淡、青紫、白、ピンクなど。
赤紫や紅色もあります。


半日陰を好み、挿し芽でも比較的簡単に
増やすことができます。


この花の伝説とは、


今をさかのぼること800年近く昔、鎌倉時代・・・

承久の乱(じょうきゅうのらん・1221年)」に失敗し、
佐渡に島流しの身となった、順徳天皇(84代天皇)。

遙かな都を思って失意の日々を送っていたのですが、

ある日、御所の庭の片隅に、1輪の白菊をみつけました。

天皇は
「この花を見ていると心が落ち着いて、しばし都のことを
忘れられる」

・・・と告げたのでした。

それ以来、いつしかその花は
「ミヤコワスレ」と呼ばれるようになったということです。


この故事には、「白い花」として登場しており、

その後、品種改良が加えられて、
いろいろな色がつくりだされたことがうかがえます。

花言葉も、故事にちなんだもの。

歌人としても才能を発揮された順徳天皇は、
なんと22年間も「左遷」されていたのです。

どんなにか、お辛い日々であったことでしょう。

結局、その地で亡くなることに。


しかし、現代に生きる私たちには「明日があります」。

この花を見て「しばし憩ったら」、
又いっちょ(一丁)、がんばりましょう。

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寝花

2006-04-20 08:30:07 | Weblog
 
垂糸海棠
俳画  今日の花 「カイドウ  ハナカイドウ」
       とも呼ばれます。
   題字『温和
漢字では「海棠」。

原産地・中国では「美人」 = 「この花」。


 


バラ科。落葉小高木。
リンゴに近い仲間です。

原産地は中国。


花を楽しむ「花海棠」のほかに、実を楽しむ「実海棠」があって、
日本への渡来は「実海棠」のほうが早く、室町時代とされています。

その後、江戸時代にの美しい種が渡来し、区別するために
「花」を頭につけたようです。


樹高は、5~8メートルほどになりますが、特に「実海棠」は、
盆栽にもされます。


花期は、4~5月にかけて。
3.5~5センチほどの紅桃色の花を、さくらんぼのような感じに、
房状に咲かせます。

つぼみのときは、ほんとにさくらんぼに似ています。

花びら一枚一枚にも、微妙な濃淡の違いがあって、水彩画のようなおもむき。


中国では、古くからボタンと並んで人気が高く、美人の代名詞の花。

唐の時代の玄宗皇帝は、妃・楊貴妃をこの花にたとえました。

頭をたれて、下向きに咲く姿が、まるで眠っているようなので、
中国では「寝花」という別名があるとか。


日本での別名は、花の柄が長く垂れ下がることから、
「スイシカイドウ(垂糸海棠)」というもの。


樹皮もなめらかな感じで、樹型もスレンダー。
全体的に女性的な印象を受けるようです。


美人の条件は、時代によって変化するけれど、
「温和」な物腰は、いつの世も、
人に好かれる要素の一つでしょうね。
(努力せねば・・・・)


この花の「みどころ」&「開運ポイント」

花びら一枚一枚にも微妙な濃淡の違いがあって、水彩画のようなおもむきです。

つぼみのときは、さくらんぼの様で、愛らしい。

盆栽にも仕立てられますので、「女性らしさを身につけたい!」という方は、
おそばに置くことをオススメ。

ピンクは「恋愛運アップ」の最強の色なのです。

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祥運

2006-04-19 06:19:44 | Weblog
 俳画 今日の花「キショウブ」 花言葉「幸せつかむ
  題字 「祥雲
 



 
アヤメ科。多年草。

ヨーロッパから中近東が原産地。
北アメリカにも分布がみられるようです。

日本には、明治30年ごろに渡来したとされます。
(By 牧野富太郎博士)

とても丈夫で、現在は野生化し、
湿地や池の端など、あちこちで見られるようです。


草丈は、60~100センチ。

花期は、5月はじめごろ。
地域にもよりますが、端午の節句前後に咲き始めるようです。

葉の中央に通っている「葉脈(センターライン)」が、
はっきりしているのが特徴。

アヤメやショウブの仲間は、
「水の中で咲く」というイメージがありますが、

この花は水辺からは一歩引いて、
水際ながらも少し乾燥した場所で群生しているものが見られます。

「水を、水際で阻止」・・・てな感じでしょうか。


3枚の花弁が垂れ下がるところから「三位一体」の象徴とされ、

フランス王家の紋章のモチーフになっています。

また、ルネサンス時代の

「初期ネーデルランド(オランダ)絵画」には、

聖母の花」として、
ユリに代わって多く描かれているようです。

ヨーロッパでは、かなりなじみ深い花なんですね。


日本では・・・、

その旺盛な繁殖力が災いして、
在来種を駆逐してしまうおそれがあるとして、

環境省の外来生物法が定めるところの
「要注意 外来生物リスト」に加えられているんです。

アヤメやショウブ類の在来種には、
数が減っていて、保護の必要が検討されている種があり、

それらの存在をおびやかす可能性がある、ということです。


「在来種」と「外来種」の問題は、
動植物あわせて、なかなか難しいものがあるようです。


「幸せをつかむ」ことは多いに望みたいですが、

一度つかんだら(栽培をはじめたら)、
離すことには(野生化させるのは)慎重
なった方がよさそうですね。

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勤勉

2006-04-18 08:50:49 | Weblog
 俳画 今日の花「アカツメクサ」。花言葉「勤勉」
  題字『勤画」
 

マメ科。多年草。

原産地は、ヨーロッパ。

日本には、明治の初めに、
牧草や緑肥(すきこんで肥料にする草、レンゲソウと同じ)として
渡来したとされます。


草丈は、30~60センチ。

花期は長く、5~10月にかけて。

赤紫色の花は、小さな花が100前後も集まって
形作られたものです。


「シロツメクサ」との違いは・・・

・葉の形(「赤」の方が先がとがっている)

・茎が地面を這わず、直立すること(「白」は「ほふく」系)

・花のすぐ下に葉があること(「白」は花茎を15センチほど伸ばす。
     だから、「花かんむり」が作りやすいんですな)

・・・などがあげられます。


葉や茎をはじめ、花も食べられます。

伸びはじめの柔らかい茎や葉は、ゆでて和え物に、

花も、酢を落とした熱湯でさっとゆでると、色が変わらず、
スープの浮き実やおひたしに。
色どりが鮮やかです。


そしてなんと・・・

花には、最近注目の健康成分
「イソフラボン」が含まれているんです!

そのほか、様々な薬効成分を含み、利尿や咳止めの作用も
あるため、

欧米では「レッド・クローバー」の名前で、
古くからハーブとして利用されてきました。

日本ではそれほど注目されていないようですが、
(イソフラボンといえば、世界に誇る
「大豆食品」がありますからねぇ)

エキスが化粧品に配合されたり、
お茶として販売されているようです。

今後、注目を集める、かもしれませんね。

期待を裏切らない「勤勉」さを、発揮してくれることでしょう。
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カリフォルニアポピー

2006-04-17 06:55:25 | Weblog
 俳画 今日の花「ハナビシソウ」。 
  花言葉  「わたしの希望を聞いてください」
  題字 「不尽望」

 

ケシ科。1~2年草。

アメリカ西海岸、カリフォルニアやオレゴンなどが原産地。
日本には、明治の初めに渡来したとされます。


草丈は、30~60センチ。
よく枝分かれします。

花期は、4~5月。
日光に合わせて、日中開いて夜は閉じる性質をもっています。

花色は、オレンジ・黄色・朱色・ピンクなど。

花の大きさは5~8センチほどで、
4弁の一重咲きのほかに、半八重咲きの品種も作られています。


乾燥に強く、耐寒性もそこそこ。
しかし、日本の蒸し暑さは苦手。

原産地では多年草なのですが、
日本では夏が越せないため、「数年草」扱いとなっているんですね。

外来の園芸植物には、 結構このタイプがみられます。


由来の「花菱」、
家紋のサイトで調べてみましたよ~。

・・・確かに。

・・・・・その通り!

って感じです。

ちなみに「花菱紋」は、
江戸時代、商家に好まれた紋なのだそうです。

シンプルな花形ですが、力強さを感じますね。


自分の意見が言えない・・・とお嘆きのあなた、

この花の力をかりて、
私の希望を入れてください!」と提案してみては?
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春逸

2006-04-16 05:53:28 | Weblog
  俳画 今日の花「ヤマブキソウ」。花言葉「すがすがしい明るさ
 題字「春逸」 平成18年4月16日

 
ケシ科。多年草。
「ヤマブキ」はバラ科です。


学名に「日本の」という意味のラテン語が入っていて、
日本自生種であることがうかがえます。

林や藪に群生します。

草丈は、30~40センチ。

花期は、4~5月で、
大きさ3~4センチになる、ヤマブキ色の花を咲かせます。

「ヤマブキ」の一重は5弁花ですが、こちらは4弁花。

茎や葉を折ると、黄色の汁が出ます。
ケシの仲間なので、有毒植物とされていますので、
ちょっとご注意を。

まれに、八重咲きや葉の形が微妙に異なる変種も
見られるとのこと。


石灰質の土壌を好むようで、
石灰岩の岩山がそそり立つ谷間などに
よく見られるようです。


山野草としてはなかなか大輪の花で、
華やかな感じ。

金貨を4枚、合わせたように見えなくもないですね。

とすると、一輪いくらに・・・・?
(おいおい)


すがすがしい明るさ」、

さっぱりとした性格の、快活な人物に似合いそうな、
薫風を運んできてくれるような花と言えるでしょう。
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春逸

2006-04-16 05:53:11 | Weblog
  俳画 今日の花「ヤマブキソウ」。花言葉「すがすがしい明るさ
 題字「春逸」 平成18年4月16日

 
ケシ科。多年草。
「ヤマブキ」はバラ科です。


学名に「日本の」という意味のラテン語が入っていて、
日本自生種であることがうかがえます。

林や藪に群生します。

草丈は、30~40センチ。

花期は、4~5月で、
大きさ3~4センチになる、ヤマブキ色の花を咲かせます。

「ヤマブキ」の一重は5弁花ですが、こちらは4弁花。

茎や葉を折ると、黄色の汁が出ます。
ケシの仲間なので、有毒植物とされていますので、
ちょっとご注意を。

まれに、八重咲きや葉の形が微妙に異なる変種も
見られるとのこと。


石灰質の土壌を好むようで、
石灰岩の岩山がそそり立つ谷間などに
よく見られるようです。


山野草としてはなかなか大輪の花で、
華やかな感じ。

金貨を4枚、合わせたように見えなくもないですね。

とすると、一輪いくらに・・・・?
(おいおい)


すがすがしい明るさ」、

さっぱりとした性格の、快活な人物に似合いそうな、
薫風を運んできてくれるような花と言えるでしょう。
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方向指示植物

2006-04-15 06:58:33 | Weblog
俳画 今日の花「モクレン」。花言葉『自然への愛」
  題字 [只愛」 白木蓮 四月十五日


 

モクレン科。落葉低木または高木。

紫モクレンは、樹高4メートルほどの低木、
白モクレンは15メートルほどの高木になります。


中国が原産地。

日本には薬用として古くに渡来したとされ、

花のつぼみを日干しにしたものが、
「辛夷(シンイ)」という漢方の生薬で、

蓄膿症や鼻炎に効果があるということです。


花期は、4~5月。
ハクモクレンはもう少し早くて、3月下旬ごろから咲き始めます。

花の大きさは、10センチほど。
結構大きく、迫力があって、気品や威厳も感じさせます。


オリエンタルな雰囲気ですよね。
良い香りもします。

と言っても、花が頭上にあることが多く、
香りを楽しむのは、なかなか至難の業ですが(
特にハクモクレン)・・・。


種としての歴史はとても古くて、
1億年以上前から現在の形だったようで、

白亜紀、第三紀の地層から化石が発掘されるのだそうです。

恐竜の時代・・・
彼らは、お花見をしていたのかしらん?



また、モクレンの仲間(コブシ、タムシバなど含む)は、
「方向指標植物(コンパス・プラント)」と呼ばれています。

つぼみの先端が、
「必ず北を向くから」なので。

日当たりのよい南側の方が早く成長し、
バナナのように曲がって、先端が北を向く。

山歩きのハイカーなどに、方向を把握する目印とされているんですね。

「夜の北極星(ポラリス)」
「昼のモクレン属」って、ところでしょうか。


花言葉「自然への愛」、

悠久の歴史、スケールの大きさを感じさせてくれます。
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可憐

2006-04-14 07:05:52 | Weblog
 俳画 今日の花「ドウダンツツジ 花言葉『節制」  
 題字 「満天星」


 

ツツジ科。落葉低木。

日本に4種類が自生するほか、
中国、ヒマラヤなど東アジアに十数種が分布しています。

まれに常緑のものも見られます。

樹高は、1~3メートル。

花期は、4~5月。

花色は、白・紅色。
白が本家の「ドウダンツツジ」で、
紅色のストライプ模様が入るのは「サラサドウダン」。

大きさ1センチ前後の、スズランにも趣が似た可憐な花を、
房状に咲かせます。


放っておいても、整った樹形を保ち、
刈り込みにも強いため、
公園や生け垣によく使われています。


細い枝がミツマタに分かれる様子が

3本の棒を結んで、油皿をのせた「結び灯台」に
似ていることから、
古くは「トウダイツツジ」と呼ばれていたようです。


春の若葉と可憐な花に加え、秋の紅葉も見事。

生け花の花材としては、
紅葉のシーズンに最も使われるということです。


「満天星」は、漢語なのですが、
中国では、この花の咲く様子を、満天の星に
たとえたのですね。

確かに、夜目に白のドウダンを見ると、
星空のようなんです!


同じ科のツツジとは全く違った雰囲気ですが、
花言葉は同じ「節制」です。

丈夫な性質で、比較的乾燥にも耐えることから、
つけられたようですが・・・

日々の節約に励む、健気な奥様のようではありませんか!
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くまがい草

2006-04-13 05:54:22 | Weblog
 クマガイソウ」

 




「熊谷草」と書きます。

個性的な花型を、「平家物語」の登場人物、

源氏の武将「くまがいなおざね(熊谷直実)」が背負っていた

「ほろ(母衣=矢よけの布製の袋)」に
見立ててつけられた名前。
 
 今日の花「クマガイソウ」。 花言葉 「見掛け倒し」
 題字  『観世音」

ラン科。多年草。

日本・中国・台湾など東アジアに自生します。

高さは、20~40センチ。
杉林や竹林の下草として、半日陰の斜面を好んで群生します。

花期は、4~5月。

20~30センチもある大きな一対の扇形の葉の上に、
花茎をのばし、1株に1個の花をつけるのですが、
8~10センチもある大きなもの。

日本の自生ランの中では、最大の花ということです。


当然「マニア垂涎の山野草」、なのですが・・・・

森林伐採による生育地の減少、
園芸用の採取(!)により数が減っていて、

環境省の「レッドデータブック」
絶滅危惧II類(絶滅の危険が増大している種)に

分類されています。

もともと繁殖力が弱い上に、
生育する環境をかなり選ぶようなのですね。

特殊な細菌「蘭菌(らんきん)」のある土壌でないとダメみたい。
(だーかーらー、山野草は移動させてもムダなんですよね~)


さて、「俗名」は、

「おおぶくろばな(大袋花)」「ほていそう(布袋草)」など。

ふくらんだ唇弁を、布袋さんのお腹にたとえたもの。

また、地方によっては、
キンタ○バナ」とか「キツネノキン○マ」とも(*^^*)

あははははっ・・・・!

「オオイヌノフグリ」と同じコンセプトですね。



「熊谷直実」という武将は、
平家物語の重要キャラクターの一人として、
歌舞伎にも採り上げられています。

息子と同い年の青年武士「平敦盛」を討ち誉れをあげましたが、
そのことを悔いて、後に出家します。

なお「平敦盛」の母衣から名づけられた
「アツモリソウ」という花もありますので、

「花言葉事典」をご覧になってみてくださいね。


花言葉「みかけだおし」とは、
剛腕ながらも優しさを持った人物とされている熊谷直実を、
親しみを込めてたとえたものとも、言えましょうか。

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